今、本当に大切にしたいことを大切にする生き方を。


 

ある幼稚園児のママの物語です。

ある日、ママ友とカラオケに行くことになりました。

 

 

幼稚園児ですから、マイクの取り合いになります。

カラオケ慣れした子はうまく歌えますが、

上手に歌えない子だっています。

 

 

マイクを持てば「あー、あー」って声を出したくなるもの。

だって、子どもですから。

 

 

それでね、我が子がマイクを独占しちゃったり、「あーあー」と声を出したりする。

当然、気持ちよく歌っている人からすると気分を害する行動です。

 

 

それで、ママはほどほどに我が子を制するわけですが、あまり気持ちの良いものではありません。

周囲の人の中には、あからさまに怪訝な表情を浮かべる人もいます。

 

 

それでママは苦しくなっちゃった。

みんなと仲良くするためには、注意しなきゃいけない。

でも、わざわざお金を払ってカラオケに来て、注意なんてしたくない!

 

 

あー、

私も子どもも、

ただ楽しみたいだけなのにな。

 

 

空気を読めば、つまりは「正解・不正解」を頭で考えれば、その場を我慢してやり過ごすのが正解かもしれません。

 

 

でもね、ママは違いました。

 

 

今ここ。

 

 

自分の気持ちを感じたんです。

 

 

私、ホントはどうしたいんだろう?って。

本当にこういう時間を過ごしたいのかな?

 

 

その瞬間、心は教えてくれます。

 

 

 

その日は秋晴れのとても気持ちのいい日でした。

薄暗いカラオケルームで我慢して過ごすこと。

それは、今日の私の気持ちに合わなかった。

 

 

「帰ろっか?」

 

そう尋ねると、子どもはうれしそうに微笑みました。

 

 

「僕ね、公園で自転車に乗りたいんだ」

 

そうつぶやく我が子といっしょに、ママは公園に向かいました。

芝生に腰を下ろし、足を伸ばす。

そうして、我が子の嬉々とした姿を眺める。

見上げれば青い空。

 

 

大切にしたいことを大切にするだけで、心は軽くなる。

感じるってそういうことなのです。

 

 

みんな、頭で考えすぎる。

正しいか、正しくないか。

そんなことばかり気にしすぎる。

 

 

でもね、感じることが大切なんです。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。