「好きな子同士」でグループを作らせる愚策
「グループ分け」というのは、
どこの教室でも行われるものです。
遠足や修学旅行の班を決める。
こんなとき、
「好きな子同士」でグループを作らせる、
という話をよく耳にします。
今日は「好きな子同士」に関わる、
少し怖いお話です。
ある教室で、グループ分けを行いました。
その結果、「グループで作業をする人」と「ひとりで作業をする人」に分かれました。
「グループで作業する人」の半数に、
「他の人があなたを選びました」
と伝えました。
すると、
「他の人があなたを選びました」と伝えなかった人たちと比べ、
自己評価が少しだけ上がりました。
「他の人に選ばれる」と
「自己評価が少しだけアップ」したのです。
「ひとりで作業をする人」の半数に、
「他の人はあなたを選びませんでした」
と伝えました。
すると、
「他の人はあなたを選びませんでした」
と伝えなかった人たちと比べ、
著しく自己評価を下げたのだそうです。
「他の人に選ばれない」と
「自己評価が大幅にダウン」したのです。
世界に比べ自己肯定感が低いと言われる日本の若者たち。
「好きな同士」というグループ分けは、
確実に「選ばれない子」を生み出します。
そして、その子たちの自己肯定感は確実に低下します。
ですから、学級担任の腕の見せ所なのです。
安易に「好きな子同士」にするのではなく、そこは一工夫欲しいところだと思います。