「好きな子同士」でグループを作らせる愚策


「グループ分け」というのは、

どこの教室でも行われるものです。

 

 

遠足や修学旅行の班を決める。

こんなとき、

「好きな子同士」でグループを作らせる、

という話をよく耳にします。

 

 

今日は「好きな子同士」に関わる、

少し怖いお話です。

 

 

ある教室で、グループ分けを行いました。

その結果、「グループで作業をする人」と「ひとりで作業をする人」に分かれました。

 

 

「グループで作業する人」の半数に、

「他の人があなたを選びました」

と伝えました。

 

 

すると、

「他の人があなたを選びました」と伝えなかった人たちと比べ、

自己評価が少しだけ上がりました。

 

「他の人に選ばれる」と

「自己評価が少しだけアップ」したのです。

 

 

「ひとりで作業をする人」の半数に、

「他の人はあなたを選びませんでした」

と伝えました。

 

 

 

すると、

「他の人はあなたを選びませんでした」

と伝えなかった人たちと比べ、

著しく自己評価を下げたのだそうです。

 

 

「他の人に選ばれない」と

「自己評価が大幅にダウン」したのです。

 

 

世界に比べ自己肯定感が低いと言われる日本の若者たち。

 

 

「好きな同士」というグループ分けは、

確実に「選ばれない子」を生み出します。

そして、その子たちの自己肯定感は確実に低下します。

 

 

ですから、学級担任の腕の見せ所なのです。

安易に「好きな子同士」にするのではなく、そこは一工夫欲しいところだと思います。

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。