デコボコを磨くか、デコボコを削るか


子どもたちのユニークな部分の眺め方

人間にはデコボコがあって当たり前です。

それは、山に転がる石ころと同じです。

デコボコは個性なのです。

得意不得意や好き嫌い、そんなデコボコを個性として見つめられる先生は素敵です。

 

とりわけ目に付きやすい個性。

それは、いわゆる「不得意の部分」ですよね。

それは石ころで言えば、尖った部分なのです。

 

尖った部分を削っていく「指導」

そんな尖った部分を削っていく。

「不得意な部分」に手を入れていく。

「ダメだ」「直せ」と削っていく。

 

すると、どうなるか。

みんなまん丸の碁石のような子(個)が育つ。

確かに見た目もいいし、収まりもいい。

碁盤の目に並べたら、美しく並ぶ。

先生の指示に、ビシ〜っと揃う。

「いいクラスですね」なんて言われる。

 

僕もそういうクラスをつくろうとしていました。

けれど、それでは子どもたちを幸せにできないのです。

 

なぜって、子どもはダイヤモンド。

簡単に削れるほど、軟らかい石ではないのです。

 

磨ければ光るダイヤモンド

子どもたちは碁石ではなくダイヤモンド。

そうです。

デコボコはあるけれど、磨けば光るダイヤモンドなんです。

 

だから、そんなデコボコの美しさを認めてあげること。

そして、ピカピカ光るまで磨いてあげること。

すごく大切です。

個人懇談会で、そんな話をすると、泣いて喜ぶお母さんがいます。

「そんな先生に出会ったことがありません」と言って、涙されるのです。

 

「子どもに愛され、保護者に応援される」先生になるとは、そういうことなのです。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 デコボコを削らずに、ピカピカに磨いていく

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。