学級担任として「責任をもつ」ということ


「責任をもつ」ということの意味を勘違いするから苦しくなる


自分のクラスの子どもが、他の先生に叱られている。

なんだか、自分まで叱られているような気分になってしてしまう。

 

 

自分の指導力不足を指摘されているように感じてしまうことはありませんか。

僕もそうでした。

 

 

他の先生が自分のクラスの子を指導している。

すると、自分の目の行き届かなかったところを指摘されているような気分になってしまう。

それで、重ねて指導をしてしまう。

 

 

子どもからしたら、見逃してしまうくらいの「小さなこと」で何度も何度も指導されるわけです。

 

たまったものではありません。

 

 

あなたのクラスの子どもは、あなたの所有物ではない

 

自分のクラスの子どもの成長に責任をもつこと、とても大切です。

けれど、それは「抱え込む」こととは違います。

 

 

自分一人でなんでもできるなんて思っているとしたら、それは傲慢です。

僕らの仕事は、チームで成り立っているのです。

一人の力など小さなものです。

 

 

学級担任として責任を感じるべきです。

ただし、責任という言葉を履き違えてはいけないと思うのです。

 

 

僕らの仕事はただひとつ。

「目の前の子どもたちをハッピーにすること」

 

 

周囲の協力を得ることで子どもたちをハッピーにするんです。

周囲の力を借りて、自分の責任を果たしていくんですね。

 

 

学級は学級担任の所有物ではないのです。

 

「すべての先生」で「すべての子どもたち」を育てている

 

自分一人でなんでもできる気になるのは傲慢です。

校内にいるすべての先生で、校内にいるすべての子どもたちの成長を見守っているのです。

 

 

ですから、自分のクラスの子でなくても話を聴くし、指導もする。

自分のクラスの子しか面倒を見ないなんていう人は、僕は先生とは呼びません。

 


教室は、いつだってチームプレーで成り立っています。

教室がうまくいっていれば、周囲の先生に感謝する。

うまくいっていないのであれば、周囲の先生から学ぶ。

 

 

どんどん相談すればいい。

どんどん助けてもらえばいい。

自分一人で抱え込むことこそ無責任だと思います。

 

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 みんなに助けられて今があることに素直に感謝する。

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。