テレワーク時代、ますます夫婦生活が難しくなる!


また緊急事態宣言。

日本は、いや世界はどうなっていくんだろう…。

 

 

いや、しかし。

いや、しかしだ。

 

 

世界の情勢もさることながら、家庭内の情勢も大変なことになっているらしい。

 

 

テレワークの推奨。

まー、つまり、「家で働く」がどんどん進んでいる。

ってことで今、「家にいる夫」が増えている。

 

 

これが各ご家庭の負担を増やしているらしい。

「ひとり」のときは「まー、お昼はテキトーでいいか」と思えたものが、「ふたり」となると話が変わる。

そこに「気遣い」が生まれる。

 

 

いっしょにいる時間が増えるということは、それだけ向き合わざるを得ない時間が増えるということ。

不仲というわけではないご夫婦だって、向き合う回数が多くなれば必然的に衝突するリスクも高まる。

 

 

我が家の場合も、そんなことを4年もやってきたわけだけど、じゃあ「慣れたか」っていうとそうでもない。

お互いに「我慢」をしながら、だましだましやってきた…という感じがする。

そんなに狭い家ではないけれど、それでもテレワークってのはなかなか難しい。

 

 

外で働く人はオンとオフがある。

仕事モードと家庭モードだ。

 

 

これが自宅で仕事をしていると、ごちゃごちゃする。

仕事していると、洗濯機が止まる音がして、仕事が寸断されたり。

飲み物が欲しくて冷蔵庫に行ったら洗い物が気になったり。

 

 

最近はオンラインで会議をすることも増えたけれど、その間は家族に「静寂」を要求しなきゃいけなかったりもする。

家庭で仕事をするということは、それ相応の負担を家族に要求することになる。

 

 

確かにテレワークって今どきっぽいし、「なんか自由でいいよね」って感じもする。

出勤するのって無駄に見えるし、オフィス代もバカにならない。

でもね、案外そうでもないのだ。

 

 

「亭主元気で留守がいい」なんてCMが昔流行ったけれど、旦那さんが元気に仕事をしていると、奥さんの負担が増えたり気が休まらなかったりする。

こうやって蓄積されたイライラが、やがて夫婦仲をギスギスさせる。

 

 

「気」というものは不思議なもので、夫婦仲が悪くなれば、家庭の空気はよどむ。

何もスピリチュアルなお話ではなく、僕らは雰囲気というものを敏感に感じている。

不穏な空気をいち早く察知して、「ねえ、なんかあったの?」なんて尋ねたりもする。

 

 

家を離れて、家庭モードから仕事モードへ切り替える。

オフからオンへ切り替える。

こういうことって実は重要だったりもする。

 

  

僕らは全員が「違う生き物」である。

どこかで「人類は1種類」と捉えているところがある。

 

 

みんな、自分と同じ生き物で、同じ考え方をしているし、同じ反応を示すし、同じところを見ている。

そんな錯覚をしているところがある。

だから、ぶつかる。

 

 

異なる人と出会うと、「なんで?」「おかしくない?」と感じる。

「違い」を「間違い」と捉えてしまう。

 

 

そうではない。

みんな違う、別の生き物。 

見えている世界も、考えていることも、示す反応も、大切にしている価値観も全部違う。

 

 

そんな違う生き物といっしょに暮らしていれば、それなりに軋轢が生まれるもの。

だからこそ、ほどよい距離が必要なのだと思う。

 

 

テレワーク時代に突入し、夫婦が向き合わざるを得ない時間はますます増えるだろう。

居心地の悪い夫婦も多いかもしれない。

 

 

そんなとき大切なことは「相手を理解すること」

そして、ほどよい「あきらめ」

 

 

テレワーク環境を整えるってことは、何もディスク周りを整頓するだけでは終わらない。

夫婦関係を整えておくことの方が最優先なのだろうと思う。 

そうすることが仕事のパフォーマンスを上げるうえでも重要なのだ。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。