子どもの「秘密の話」にどう対応すべきか

あるご家庭の話。
お父さん、息子くんと2人のときに、ある打ち明け話をしてくれたんですね。
「そうかー」という感じで、特に気にも留めてなかったんです。
そんな話はすっかり忘れていたある日、友人家族との会食。
妻がうれしそうに息子の話をするんですね。
でも、何かがおかしい…。
息子の口から聞いていた話とはずいぶん食い違うわけです。
それでお父さんは気づきました。
あの打ち明け話、お母さんにはしていないんだ…って。
当然その打ち明け話は、息子くんの秘密ですから、お父さんは黙っておくことにしました。
僕らはついつい、子どもの話を根掘り葉掘りと聞き出そうとします。
でも、それは子どもにとって、うれしいことではありません。
子どもは、なんでも話を聞いてほしいわけじゃない。
聞いてほしい話は聞いてほしいし、聞いてほしくない話は聞いてほしくないんです。
そして、他人にペラペラ自分の秘密のような話をしてしまう人に、やはり自分の秘密は話せないですよね。
これ、学校でも同じでして。
よく、生徒に言われる。
「他の先生や親には内緒にしてください」って。
そんなとき、僕はまず概要を尋ねます。
「何系の話?」みたいな感じでww
そのうえで、僕の腹の中に収めておける話であれば「他の人には話さない」と伝えるし、そうでなければ「他の人にも伝えないわけにはいかない」と伝えます。
もちろん、その理由も添えます。
絶対にやってはいけないのは、「他の先生や親には内緒にしてください」って話を「他の先生や親」にすることです。
これは裏切りです。
この世で最も重いのは信用と信頼。
そして、これらを培うのはとても困難で時間もかかります。
ただし、失うのは一瞬です。
