なぜあの人と私はぶつかるのか。「考え」は違って当たり前なんだよね、って話


 

「思考」の道筋は持って生まれたものからできています。

いわゆる「考え方」ですね。

 

 

物事のポジティブな部分にフォーカスをしてから考え始めるか。

それともネガティブな部分にフォーカスしてから考え始めるか。

 

 

前者はチャレンジ精神が旺盛に見えますし、後者は慎重に見えます。

あくまでも「見える」というお話で、チャレンジ精神が旺盛な人にはチャレンジ精神が旺盛な人は、「普通」なんですね。

 

 

反対に慎重な人にとって「慎重な人」は、至って「普通」の存在です。

 

 

問題は自分とは異なるタイプの人。

これは「自分とは異なる」という点で「変わってるね」となってしまうんですね。

 

 

どういう道筋で物事を捉え、理解するか、にはクセがありますし、自分と同じならば「普通」であり、自分と異なれば「異常」ということになります。

 

 

ですから、私たちはあの人から見れば「普通」のことも、こっちの人から見れば「異常」なんてことが山ほどあるわけです。

まあ、これが考え方。

 

んじゃ、「考え」ってのは何かというと、「考え方」によって生み出された「結果」が「考え」なんですよね。

 

 

「考え」というのは「その人の経験」からできています。

この「経験」というのは実体験に限りません。

 

 

聞いた話や読んだことを含まれます。

ファクト(事実)だけではなく、世の中で起こるさまざまな事象を自分のフィルターを通して眺め、理解し、その蓄積によって「考え」は作られていきます。

 

同じ本を読んでも琴線に触れるフレーズは違いますし、同じ映画を見ても印象に残ったシーンは違うわけです。

 

 

ものを捉えるフィルターが違いますから、それはもう仕方がないこと。

そこからそれぞれが独自の考え方(思考法)で物事を理解し、噛み砕いていくわけですから、考えというのは十人十色で当たり前なんですね。

 

 

これをすり合わせて一つにするなんて作業は、そうそうできるものじゃありません。

考えなんてものは無数に存在することが当たり前なのです。

 

 

「あの人とは考え方が違う」と嘆く前に、そもそも違うのが当たり前だよ、という視点で他者の話に耳を傾けてみると良いかと思います。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。