自己肯定感・自己有用感・自己効力感の3つから考えてみる。


よく話題になる『自己肯定感』というやつ。

これはね、良いも悪いも自分を受け入れ、自分にオッケーを出せる状態。

 

 

いやはや、これって難しいよ。

まず、「自分を知る」ってのが難しい。

そのうえで、それを受け入れて、自分を許すなんて至難の業よ。

 

 

まして、それを他者がやっていこうなんて、かなり大変だと思う。

そんなわけで、「自己肯定感を高める子育て」なんてのは、本当に大変だよね。

 

 

で、その前に考えたいのが『自己有用感』と『自己効力感』なのね。

一つずつ解説するね。

 

 

『自己有用感』ってのは、他者との関係の中で、誰かのお役に立っている感覚ね。

「他者との関係」ってのがポイント。

 

 

だから、「褒める」とか「認める」ってことで、『自己有用感』は増していく。

「協力して何かに取り組む」と、そこに感謝される場面も多く生まれるだろうから、そういうのも大事。

 

 

誰かに必要とされて、誰かに感謝されて、誰かのお役に立ってる感覚を味わうほどに、『自己有用感』は増していくのね。

だから、これはもう周りとの関わり方が重要だし、リーダーのマネージメント次第では、どんどん『自己有用感』を感じさせられると思うの。

 

 

一方、『自己効力感』ってのは、目標に向かって適切な行動を取れる自信がある感じ?

自分はその目標を達成する能力を持っている自信がある!みたいな。

 

 

これは、経験から来ているみたい。

いわゆる成功体験を積み重ねていくことで、「自分はできる!」っていう自信につながるのね。

いわば「根拠のある自信」って感じかしら。

 

 

友達がうまく行ったとして、その姿を見て、それなら自分もできそうだなー…みたいな感じでも、『自己効力感』は高まるんだって。

「できる自信がある」って状態だね。

 

 

んで、やっぱりこの2つの感覚が高まってこないと、『自己肯定感』が高まることってない気がしてね。

どうなんだろ?

 

 

自分はそれを成し遂げる自信がある!

そして、みんなの役にも立っている!

そんな2つが重なってはじめて「自己肯定感」が高まる感じもする。

 

 

でも、「自己肯定感」を「根拠のない自信」なんて表現する人もいて、それはどうなんだろ?

真実なのかな?と思ってしまう。

 

 

自分は成し遂げる自信はない!

周囲の人の役にも立ってない!

でも、俺は最高だ!いえーーい!

 

 

…ってのは、なんか違う気もするんだよな。

少なくとも「自己有用感」「自己効力感」のいずれかがあってはじめて「自己肯定感」は成り立つ気がする。

 

 

ってことは、まずは「自己有用感」と「自己効力感」、どちらかを育むところからスタートするのがいいんじゃないかな。

「自己有用感」ってαタイプっぽいよね。

「自己効力感」ってβタイプっぽいよね。

んじゃ、「自己肯定感」はΩなのかな。

 

 

まあ、でも、どのタイプとか関係なく、どれも必要だと思うんだけどね。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。