「あなたは○○だから、△△すべき」みたいな話って理不尽だよな
昨日、「理不尽」ってなんだろう?という話題になった。
心をポキっと折ってしまう。
そのひとつが、力のある者が力のない者に対して届ける「理不尽」である。
世の中に溢れる各種ハラスメントなんてものは、この理不尽の塊のようなものである。
で、果たして「理不尽」とは何なのか?
このことを今日は考えたい。
そんな話をしていたら、特別支援学校に勤務されている先生が面白い事例を教えてくれた。
あるおお家で、幼稚園児の弟くんと小学校1年生のお姉ちゃんが同じ部屋にいた。
弟くんが突然おもちゃを投げた。
すると、そのおもちゃがお姉ちゃんの顔に直撃したのである。
お姉ちゃんは怒って、弟くんに投げ返した。
すると、おもちゃは見事に顔面にヒットし、弟くんは大泣きを始めたのである。
そこで、お母さんが登場する。
「お姉ちゃんなんだから、少しは考えなさい!」とか
「お姉ちゃんなんだから、我慢しなさい!」と言うわけ。
これが理不尽である。
おもちゃをぶつけたことはどちらも悪い。
だが、先に原因を作ったのは弟である。
お姉ちゃんだけが叱られる道理はない。
なおかつ、ここがポイントである。
怒られることに「お姉ちゃんだから」は関係ない。
実はこういう事例は山ほどある。
ある学校では運動会の朝、通常通りに出勤してきた若い先生が叱られたらしい。
曰く、「新任の先生なんだから、早く来るのが当たり前」なのだそうだ。
当然のことながら、一緒に出勤してきたベテランの先生が叱られることはない。
早く来るかどうかに、若いも年寄りも関係ないわけである。
こんなものはもう、この世界には無数にある。
なぜだか知らないが、学校現場では会計の仕事は女性の仕事であることが多い。
お金の計算に「女性」も「男性」も関係ないわけである。
よくよく考えれば、この「男性だから」「女性だから」「若いから」「年老いているから」「子どもだから」「大人だから」というよくわからない理由で「こうあるべき」「こうでなければならない」を押し付けられることって多い。
なんとなく「そう信じられてきた」けれど、よくよく考えると「それって本当にそうなの?」みたいなやつだ。
で、こういうとき、僕らは理不尽さを感じるのだと思う。
「あなたは○○だから、△△すべき」みたいな話って、この世界にはいっぱいある。
そんなときは一呼吸おいて考えたいものだ。
それって関係なくね?と。