「生きている」って何だ?


妻の祖母が亡くなった。

施設で暮らしていたため、コロナ禍が始まってからは、家族にもなかなか会えない生活を強いられることとなった。

 

 

「命は何にも代えがたいものだ」と言う。

それはその通りだと思う。

 

 

命以上に価値のあるものはない。

それは正しい。

 

 

だが、幸せなのだろうか?

そんなことをずっと考えていた。

 

 

高齢者は感染により重篤な状態になる確率が高い。

だから、何よりもケアすべき対象となっている。

 

 

そして、その結果、家族と暮らすことができず、そして息を引き取った。

これは幸せなのだろうか。

僕はずっとそんなことばかり考えていた。

 

 

正解か、不正解か。

そう問われたならば、感染リスクの高い高齢者を隔離することは正解なのだろう。

 

でも、それは幸せな選択なのだろうか。

家族と会えない暮らしは、「幸せに生きている」と言える状態なのか。

 

 

生きるって何だ?

命って何だ?

呼吸したらOKなのか?

 

 

人間らしく生きるってどういうことだろう?

 

今を生きている僕らが、明日も生きている保証はない。

事故にあうかもしれない。

そのことを恐れて、家から一歩も出ない人はいない。

 

 

そのリスクも背負った上で、僕らは生きていると言える。

若い人たちが平気で出かけるのも、リスクを背負った上で、通常の生活を選んだからだろう。

 

 

生きるってそういうことだと思う。

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。