子どもの自己肯定感を育むためにパパができること


はじめに

子どもの成長には、多くの要素が関わっていますが、その中でも自己肯定感は非常に重要な要素の一つです。自己肯定感がある子どもは、自信を持って自分自身を表現することができ、自分に向けられる評価や批判にも強く対処できます。それに対して、自己肯定感が低い子どもは、自分自身を過小評価したり、他人からの評価に過剰に反応したりすることがあります。

こうした自己肯定感の形成には、親の影響が大きいと言われています。中でも、父親は子どもにとって重要な存在であり、子どもが健やかに育つ上で欠かせない存在です。

そこで、パパが子どもの自己肯定感を育むためにできることを紹介し、実践的なアドバイスを提供します。あなた自身が父親であるか、あるいは父親になることを考えている方、または周りに子どもがいる方々に、ぜひ読んでいただきたいブログ記事です。

子どもの自己肯定感を育むのに役立てていただければ幸いです。

 

 

 

 

1,褒めること

子どもが何かを成し遂げたときは、その成果をほめましょう。しかし、ほめ言葉は単なる「良いね」や「すごいね」ではなく、具体的な内容を褒めることが大切です。例えば、「君の絵はとてもきれいだね。色使いが上手だね」と具体的な内容を伝えることで、子どもは自分が何をしたか、どうやってできたかを理解し、自信を持つことができます。

そこで、パパ向けに、子どもの自己肯定感を育むための褒め方のコツをご紹介します。 

 

❶ 行動に注目する

子どもを褒めるときは、具体的な行動に注目しましょう。例えば、「きれいに片付けたね」というように、どのような行動が褒められたのかを明確にすることで、子どもは自分の行動が評価されたと感じ、自己肯定感が高まります。

 

❷ 努力や成長を評価する

成績や能力だけでなく、努力や成長を褒めることも重要です。例えば、「最初は難しそうだったけど、練習を続けて上手になったね」というように、子どもが頑張ったことや成長したことを評価することで、子どもは自己肯定感を高めることができます。

 

❸ 感情を尊重する

子どもが悲しい気持ちや怒っている気持ちを表現したときに、それを尊重することも大切です。例えば、「そんなに悲しい気持ちがあるんだね。どうしたらいいか話してみようか?」というように、感情を受け止め、解決策を探すお手伝いをすることで、子どもは自分の感情を受け入れられるようになり、自己肯定感を高めることができます。

 

❹ 適度な褒め言葉を与える

褒めすぎると、子どもは過剰な期待を抱き、失敗すると落ち込んでしまうことがあります。適度な褒め言葉を与えることで、子どもの自己肯定感をバランスよく育てることができます。

 

❺ 褒め言葉を多様化する

褒め言葉を多様化することも、自己肯定感を育むためには重要です。同じような言葉を使い続けると、子どもは飽きてしまい、褒め言葉の効果が薄れてしまいます。例えば、「よくやったね」という言葉以外にも、「すごい工夫をしたね」とか、「とても上手にできたね」というように、褒め言葉を工夫することで、子どもの自己肯定感を高めることができます。

 

 

 

2,共感すること

子どもの自己肯定感を育むには、パパが子どもの気持ちに共感することが重要です。子どもが自分の感情を受け止められずにストレスを感じたり、自己肯定感が低下することがあります。

そこで、パパ向けに子どもの気持ちに共感するコツについて紹介します。

 

❶ 目を合わせて話を聞く

子どもが話をするときは、目を合わせて話を聞きましょう。子どもは話をすることで、自分の気持ちを伝えたいと思っています。そこで、目を合わせることで子どもの話を受け止め、共感することができます。

 

❷ 聞き手に徹する

子どもが話をしているときは、話を遮らずにじっくり聞きましょう。話を聞くことで、子どもが自分の気持ちに気づくことができます。また、話を遮らないことで子どもは安心して話をすることができます。

 

❸ 子どもの感情に寄り添う

子どもが感情的になっているときは、子どもの感情に寄り添いましょう。感情に寄り添うことで、子どもは自分の感情を受け止められ、自己肯定感を高めることができます。

 

❹ 同じような経験をしたことを話す

子どもが悩んでいるときは、自分も同じような経験をしたことを話すことができます。同じような経験をしたことを話すことで、子どもは自分だけが悩んでいるわけではないことを知り、自己肯定感が高まります。

 

❺ 一緒に考える

子どもが悩んでいるときは、一緒に考えることが大切です。子ども自身が答えを見つけることで、自己肯定感が高まります。一緒に考えることで、子どもは自分自身で問題を解決できることを知り、自己肯定感が高まることができます。

 
 

 

3,失敗を肯定すること

失敗は誰にでもあります。失敗をすることで、子どもは自分が間違いを犯すことがあっても、それを受け入れることができるようになります。パパは、子どもが失敗したときに、厳しい批判や責め立てることではなく、落ち着いて話を聞くことが大切です。子どもが自分で考え、自分で解決策を見つけることができるようにサポートすることが肝心です。

 

「子どもの失敗を肯定する」ことは、子どもの自己肯定感を育むために非常に重要なことです。特に、パパが子どもに対して肯定的なフィードバックを与えることで、子どもの自己肯定感を高めることができます。しかし、失敗に対してどのように肯定的なフィードバックを与えるかには、コツが必要です。そこで今回は、「子どもの自己肯定感を育むため、パパが子どもの失敗を肯定するコツ」について紹介します。

 

❶ 失敗を否定しない

まず、子どもが失敗した場合、それを否定してはいけません。子どもが失敗したことを否定すると、子どもは自分のやる気をなくし、自己肯定感を下げてしまいます。失敗は誰にでもあるものであり、成長するために必要なものです。失敗を否定するのではなく、肯定的なアプローチで接することが大切です。

 

❷ 失敗を学びの機会として捉える

次に、失敗を学びの機会として捉えることが重要です。失敗からは、何かしらの学びや気づきが得られます。子どもに失敗を学びの機会として捉えるように伝えることで、子どもは自分の失敗から何かしらの学びを得ることができ、自己肯定感を高めることができます。

 

❸ 失敗を評価するのではなく、取り組み方を評価する

失敗を評価するのではなく、取り組み方を評価することも大切です。子どもが失敗したからといって、その子自身を評価するのではなく、その子が失敗するまでにどのように取り組んできたか、努力したかを評価するようにしましょう。子どもが努力したことに注目することで、子どもは自分の努力が報われると感じ、自己肯定感を高めることができます。

 

❹ 失敗をチャンスととらえる

最後に、失敗をチャンスととらえることも大切です。子どもが失敗したときに、「あきらめずにもう一度やってみようね」というメッセージを伝えることができます。また、失敗から何を学ぶことができたかを一緒に考えることも大切です。子どもが何かに失敗したときには、「失敗したけど、何がうまくいかなかったか考えてみよう。次に同じことをするときには、どうすればうまくいくか考えてみようね」という風に話をしてあげましょう。

パパが子どもの失敗を肯定することで、子どもは自分に自信を持ち、成長することができます。失敗を恐れず、前向きに取り組む姿勢を育てることが大切です。そして、失敗をチャンスととらえ、学びと成長の機会にしていくことが、将来の子どもたちの成功に繋がっていくのです。

 

4,アクティブな関心を持つこと

子どもと過ごす時間を増やすことで、子どもは自分が大切にされていると感じることができます。また、子どもと一緒に遊んだり、課題を一緒にやったりすることで、子どもは自分自身の能力を発揮することができ、自己肯定感を高めることができます。

子どもが興味を持っていることに対して、パパは興味を持って聞いたり、一緒に取り組んだりすることが大切です。子どもは自分の興味に対して肯定的な反応を示されると、自己肯定感を高めることができます。

 

❶ 子どもの話を真剣に聞く

子どもが話をしているときに、パパは目を合わせて真剣に聞きましょう。子どもが興味を持っている話題については、一緒に調べたり、意見を交換したりすることで、子どもの自己肯定感を高めることができます。

 

❷ 子どもの興味に合わせた活動を提供する

子どもが興味を持っていることに対して、パパが一緒に取り組むことで、子どもは自信を持って取り組むことができます。例えば、子どもがサッカーに興味を持っている場合には、パパがサッカーボールを買って一緒に練習をすることができます。

 

❸ 子どもと一緒に過ごす時間を作る

子どもと一緒に過ごす時間を大切にしましょう。パパが子どもと一緒に過ごす時間は、子どもにとって大切な思い出となります。子どもが大好きな場所に一緒に行ったり、お絵かきや工作などを一緒に楽しむことができます。

 

❹ 子どもの成長に寄り添う

子どもの成長に寄り添い、子どもの進歩に対して、パパが喜びを共有することで、子どもは自己肯定感を高めることができます。例えば、小学校の学校行事に参加したときには、パパが「すごいね!がんばったね!」と賞賛することが大切です。

 

❺ 子どもの世界に興味をもつ

子どもが好きなことについて、パパも共感し興味を持つことが大切です。子どもの好きなものや興味を持っていることに対して、パパが「それは面白そうだね」「それについてもっと教えてほしいな」という態度を見せることで、子どもの自己肯定感が高まります。

例えば、子どもがサッカーに興味を持っている場合、パパが試合を観に行ったり、一緒にボールを蹴ったりすることで、子どもは自分の趣味や才能を認めてもらえたと感じます。また、子どもが好きな本を読んでいる場合、パパが興味を持ち一緒に読むことで、子どもは自分の読書や知識に自信を持つことができます。

 

5,挑戦すること

子どもが新しいことに挑戦するときには、パパが子どもをサポートすることが重要です。子どもが新しいことに挑戦することで、自分自身の能力や可能性について発見し、自己肯定感を高めることができます。

 

❶ 子どもと一緒に目標を設定する

子どもが自信を持って挑戦できるよう、パパは子どもと一緒に目標を設定しましょう。目標は小さくてもかまいません。子どもが達成しやすく、自信を持って次のステップに進めるような目標を設定することが大切です。

 

❷ 子どものアイデアや意見を尊重する

パパが子どもと一緒に挑戦するとき、子どものアイデアや意見を尊重しましょう。子どもが自分の意見を言いやすい雰囲気を作り、自分の考えを大切にしていると感じることが、自己肯定感を育むために重要です。

 

❸ 失敗を恐れずに挑戦する

新しいことに挑戦すると、失敗することもあります。しかし、失敗があってもそれを恐れずに挑戦することが、自己肯定感を育むためには重要です。パパは子どもに、「失敗は成功のもと」という言葉を伝え、子どもが挑戦することに積極的にサポートしましょう。

 

❹ 成功したときは一緒に喜ぶ

子どもが目標を達成したときには、一緒に喜びましょう。パパが子どもの成功を共に喜ぶことで、子どもは自分の能力に自信を持ち、自己肯定感が高まります。

 

❺ 失敗したときは一緒に考える

まずは子どもと一緒に課題を見つけ、共にアプローチしていくことが大切です。子ども自身が何かに取り組んでいるとき、それがうまくいかないときは、一緒に原因を探り、解決策を考えることで、子どもの自信を育むことができます。また、失敗したときには、失敗を恐れず、一緒に挑戦することで、子どもの自己肯定感を高めることができます。

 

❻ ポジティブなフィードバックを与える

子どもが何かに挑戦したとき、その成果を評価し、ポジティブなフィードバックを与えることが大切です。成功したときには、そのことを称賛し、失敗したときには、次にどうすればうまくいくかを一緒に考えることが大切です。また、達成感を感じられるように、できたことに対して「すごいね!」という言葉をかけることで、子どもの自己肯定感を高めることができます。

 

❼ 一緒に楽しむ

子どもと一緒に挑戦するときには、楽しみながら取り組むことが大切です。子どもがやりたいことに一緒に参加し、一緒に成長していくことで、子どもは自分自身を好きになり、自己肯定感が高まることでしょう。また、子どもが自分のペースで取り組めるように、無理な要求をせず、楽しく挑戦できるようにサポートすることが大切です。

 

❽ 失敗を恐れない環境を作る

挑戦するときには、失敗を恐れず、自由に行動できる環境を作ることが大切です。子どもが何かに取り組んでいるときに、失敗してもそのことを受け止め、次に向けて取り組めるようにサポートすることが大切です。また、失敗を肯定することで、子どもは自分自身を受け入れ、自己肯定感を高めることができます。

 

❾目標を共有する

最後に、子どもと一緒に目標を共有することも大切です。挑戦することで子どもは自分自身の成長を感じ、自己肯定感を高めることができます。そのため、パパが子どもと一緒に挑戦することは、子どもの自己肯定感を育むためにも重要なのです。

 
 
 

6,健康的なライフスタイルを提供すること

健康的な食事や十分な睡眠、適度な運動を提供することで、子どもは自分自身に対して良い影響を与えることができます。また、身体的な健康状態が良いと、心理的な健康状態も向上することが知られています。

子どもの成長にとって、健康的なライフスタイルを維持することは非常に重要です。パパは、子どもに健康的なライフスタイルを提供することで、子どもの自己肯定感を育むことができます。

 

❶ 食生活を見直す

健康的な食生活を維持することは、子どもの健康を守る上で非常に重要です。パパは、子どもが食べるものを見直し、栄養バランスの取れた食事を提供するように心がけましょう。また、子どもと一緒に料理をすることで、食に対する関心を高めることができます。

 

❷ 適度な運動を促す

適度な運動は、健康維持に欠かせません。パパは、子どもに運動をする環境を提供し、一緒に楽しく運動することで、子どもの健康をサポートしましょう。例えば、散歩や自転車に乗る、家族でスポーツをするなど、様々な方法があります。

 

❸ 睡眠環境を整える

十分な睡眠は、子どもの健康維持にも欠かせません。パパは、子どもの寝室環境を整え、睡眠の質を高めるように心がけましょう。例えば、暗くして静かな空間を作る、寝る前にリラックスする時間を作るなど、子どもの睡眠環境を整えることが大切です。

 

❹ スクリーンタイムを制限する

近年、スマートフォンやタブレットなどのスクリーンタイムが増えています。しかし、長時間のスクリーンタイムは、子どもの健康に悪影響を与えることがあります。パパは、子どものスクリーンタイムを制限し、適度な時間にとどめるように心がけましょう。

 

❺ 充実した家族の時間を作る

健康的なライフスタイルを提供することには、家族全員で過ごす時間を大切にすることも含まれます。定期的に家族で一緒に食事をすることや、アクティビティを一緒に楽しむことで、子どもたちの健康意識や生活習慣が育まれます。また、家族の時間を大切にすることで、子どもたちは愛されていると感じ、自己肯定感も高まるでしょう。

 

 

まとめ

子どもの自己肯定感を育むことは、親として最も大切な役割の一つです。パパが積極的に子どもと接し、コミュニケーションを図ることで、子どもの自己肯定感を育てることができます。ぜひ、今回紹介したパパができることを参考に、子どもとの関係性を深め、自己肯定感の高い子どもを育てていきましょう。

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。