AIがどんどん進化する時代において、人間にできることは何かをクソ真面目に考えてみた。


chatGPTという、誰でも利用できるAIが凄いことになっている。

僕の会社のホームページにアップしている最近の記事は、全部AIが書いている。

 

 

指示を与えるとそれ通りに実行する。

うまく動かないときは指示を変えてあげればいい。

 

 

何が凄いかというと、「どんな文章を書くのか」までAIがやってくれることだ。

「書くこと」だけでなく「内容」も考えてくれる。

いや、もっと手前の「テーマ」すらAIが考えてくれている。

 

 

僕は何も考えないで指示だけしていれば作業を進めてくれるのだ。

そして、AIが書き上げたものに嘘がないか、誤字脱字や表現技法におかしいところがないかチェックしている。

 

 

イメージ的には、「ウチの会社のホームページに合うコラムを書いといてよ!」って、ライターさんに外注した感じ。

以前そういうことで有名な会社の営業さんに話を聞いたら、1記事10万円以上した。

あの会社は今後、確実に仕事がなくなるだろう。

 

 

僕は今、この文章を自分の手で入力している。

実は僕のパソコンのディスクトップ上では、AIが別の記事を書いている。

二人(?)で同時進行で執筆活動をしている感じだ。

 

 

人間の書いた文章にAIが勝てるはずがない、と思いたいところだが、書き上がったものを客観的に眺めると、もはやどちらが優れているか、なんてことは意味をなさないように思う。

 

 

人間が「一般論」のようなことを書くと、これはもうAIには勝てないんじゃないかな、と思えてならない。

どこで個性を出せば良いか。

人間にしかできないことは何か、と思いを馳せている。

 

 

数年前だか、「これから10年でなくなる仕事」みたいなのが話題になった。

自動運転が普及して運転手がいなくなるとか、無人店舗が増えてレジ係がいらなくなるとか、あれである。

まさか文章を書く仕事や、校正する仕事や、企画をする仕事まで一気に奪うものが出てくるとは思わなかった。

 

 

しかも、これらが無料で、子どもからお年寄りまで使える形で提供されていることは、脅威だと思う。

来年度の「読書感想文」や「理科のレポート」は、評価の対象としては意味をなさない。

試しにAIに読書感想文を書かせてみた。

 

 

ちなみに、AIに小学生に人気の書籍を尋ねると「魔女の宅急便」(角野栄子著)がおすすめされたので、この本で書いてみる。なお、僕はこの本を読んでいない。

400字詰の原稿用紙1枚分で書いてみる。

 

 


「魔女の宅急便」は、角野栄子さんが書いた、魔女のキキが主人公の物語です。私はこの本を読んで、キキがどんな風に成長していくのか、そして人々との交流を通じて何を学んでいくのか、とても興味深く読みました。

キキは、13歳になったら、魔女の伝統に従い、1年間の修行を経て自立することになります。そこで彼女は、黒猫のジジとともに新しい街へと旅立ちます。最初は、自分に自信が持てずに苦しむキキですが、徐々に自分自身を信じることができるようになります。

物語の中で、キキは多くの人々と出会い、彼らから多くのことを学びます。例えば、老婆のおばあさんからは、自分の好きなことを追求することの大切さを学びます。また、子供たちからは、自分自身の力を信じることや、友情の大切さを学びます。そして、彼女は、人々のために役に立つことができる自分自身を見つけることにも成功します。

この本を読んで、私は、自分自身の力を信じることの大切さや、他人に役に立つことの喜びを再認識することができました。また、キキの成長過程に共感することができ、心が温かくなるような気持ちにもなりました。

「魔女の宅急便」は、大人から子供まで、誰にでも楽しめる素晴らしい物語だと思います。私は、この本を読むことで、自分自身に自信を持ち、自分の力を信じることができるようになりました。


 

 

さて、この文章をAIが書いたと見抜ける先生はいるだろうか。

いや、そもそもこういうことが一瞬でできてしまう世界になると、読書感想文という作業は意味があるのだろうか。

いや、読書そのものは意味があるのだろうか、と考えさせられてしまうのである。

 

 

もちろん読書という体験は人間の成長に欠かせぬものだと、国語の先生として信じているのだけど。

一体、国語の授業で同じ教材を何度も何度も読むことに意味を持たせることができるのだろうか、と考え込んでしまうわけだ。

 

 

彼らはGoogle検索の上位互換ではない。

疑問に答えることは、Google検索の方が優れている。

どうも答えの真偽が怪しいところがある。

ネットの中にあるクセに、情報に弱いところがあるのは面白いところだ。

 

 

簡単に言えば、真偽の怪しい情報まで引っ張ってきてしまうので、情報については人間の感覚が必要になる。

つまり、「この情報おかしくね?」と思える目がいるのだ。

 

 

ところが、おそらく多くの人間はAIが弾き出す「答え」を正解だと理解してしまう。

早い話、AIが「マスクをしろ」と言えば「マスクをする」だろうし、「ワクチンを打て」と言えば「ワクチンを打つ」だろうし、「コオロギを食べろ」と言えば「コオロギを食べる」だろうし。

人間側が「考えること」を放棄した世界が容易に想像がつくのである。

 

 

僕はこれは本当に恐ろしいことだと思っている。

カーナビができて、僕らは道を覚える能力が極端に低下した。

予定を把握しなくても自動でリマインダーしてくれるし、電車の乗り継ぎもスマホは駅のホームまで教えてくれる。

何も考えなくていい、何も記憶しなくていい世界なのだ。

 

 

そのうえ次は、クリエイティブなことまで考えなくてもいい世界がやってきている。

もう一度書くが、これを子どもでも扱える時代になったということである。

 

 

だから、AIはダメだ!子どもに触らせるな!という話をしているのではない。

こういう時代だからこそ、僕らはどう生きればいいかを考えるときなのだと思っている。

情報とどのように向き合えばいいかを真面目に考える必要があると思っている。

 

 

では、最後に人間にしか書けないことを書いてみよう。

 

 

 

うんこ!

 

 

どうだろう?

唐突に「うんこ」と書いてみた。

どうだい?驚いただろう?

 

 

こういうことはAIにはできない芸当である。

 

 

まさ、ここまで真面目に文章を書いておいて、最後に「うんこ」で締めるのである。

これからの人間に必要なことはこういうことなのだ。(タイトルを読み返してごらんww)

 

 

では、みなさん、ご一緒に!

 

 

うんこ!

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。