子どもの力を信じたら、どんどん成長していく

部活動 先生

「先生は無くとも、生徒は育つ」

「親は無くとも子は育つ」という言葉があります。

僕は「先生は無くとも生徒は育つ」という経験をしたことがあります。

 

もうずいぶん昔のこと。

僕はサッカー部の顧問をしていました。

 

朝から晩まで練習に励みました。

たくさんの練習試合を組みました。

とにかく厳しく指導をし続けました。

 

いわゆる体育会系のノリというヤツです。

練習量は多かったのに、まったく結果は出ませんでした。

ホントに勝てませんでしたね。

サッカーを教えたくて先生になったようなものだった僕は、とにかく悩みました。

 

それが、数年後県大会に出場するまでの部活動に成長したのです。

どんな指導をしたと思いますか?

 

成長するのに先生は必要なかった

転任することが決まっていました。

だから、最後に受け持った子どもたちは中3になってから夏までの4ヶ月ほどは指導してあげられないことがわかっていました。

 

さらに、持ち前の人の良さが災いし、その年、アウトドア部と吹奏楽部とサッカー部という3部掛け持ち顧問になってしまいました。

しかも、夜間中学校の講師、組合の青年部長、全国大会での研究発表。

 

「なんだコレ?」って思うほど忙しかったのです。

 

 

そこで、練習内容をできるだけ子どもたちに考えさせました。

練習試合も、気づいたことだけ伝えたら、あとは「君たちでどうするか話し合いなさい」と言いました。

 

僕は、ほとんど教えなくなったのです。

僕がいなくなったら、どうなったか。

 

翌年、彼らは新卒のサッカー未経験者という顧問の先生とともに県大会へ勝ち進みました。

ショックだけど、事実です。

 

その経験が、今の僕の中で生きています。

先生があんまり出しゃばらない方が子どもは育つんです。

子どもたちから教えられたことの一つです。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 子どもの力を信じることが、子どもの育ちを加速させる。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。