黒子に徹することが子どもたちを輝かせる
手放すことを増やしていく
中学生ともなれば、できるだけ子どもたちに任せたい。
先生たちはそう考えます。
できるだけ先生の仕事を手放していくことが望ましいと考えています。
それはなぜでしょうか。
楽をしたいから!では、もちろんありません。
「小学校は子どものための学校。中学校は大人になるための学校」とは、僕が敬愛してやまない国語教師、大村はま先生の言葉です。
僕は、この言葉をいつもいつも胸の奥の一番大切な場所に刻んでいます。
なんでもかんでも、先生がお膳立てしてくれていた幼稚園時代。
服の着替えやトイレなんかも、お手伝いしてもらいながらやっていました。
幼稚園から小学校、小学校から中学校へと、少しずつ手をかける量を減らしていきます。
僕らはバトンパスをしながら、子どもたちの成長をに携わっています。
「中学校は大人になるための学校」ですから、義務教育の終わりには、人生を生き抜くことができる力が育っていなければなりません。
だから、少しずつ手放していくんですね。
発達段階が上がれば上がるほど、大人のやることを手放していくんです。
信頼される先生になろうと思ったら、まず子どもたちを信頼していみることが大切ですね。
手放すことと放任は違います
ところが、このことには大きな誤解が生まれることがあります。
手放したら、ほったらかし!
任せたんだから、知らんぷり!
これは、教育ではありません。
放任です。
それが教育に携わるプロフェッショナルというものです。
「お前たちに任せたよ」
そう言っておきながら、子どもたちの気がつかないところでさりげなくサポートするんです。
子どもたちを陰ながら見守る。
そこが大切なんです。
黒子に徹して暗躍するの♪
たとえば、クラスで転出する子のお別れ会を企画させたとします。
でも、なかなかうまくいきません。
お別れ会なんてそうそうあるわけじゃないですから、おもしろい企画、感動する企画を考えるのって簡単じゃないんです。
で、そんな子どもたちを見て「お前たちに任せたじゃないか!」なんて叱ったら最悪です。
できなくて当たり前。
そんなとき、上手に手を入れていくんです。
できないことをできるようにするのが、ハッピーな先生の志事のはずですから。
子どもたちに任せたなら、絶対成功するように、暗躍するんですね。
「なあなあ、学級委員さんが困ってるからさ、ちょっと力を貸してやってよ」
「なあなあ、こんなアイディアもあるんだけどさ」
「なあなあ、この本、いろいろレクが載ってるよ」
なぁ〜んて、さりげな〜くサポートする。
あくまでも、決定権は子どもたち。
がんばったのは子どもたち。
そこが大事です。
先生は主役ではありません。
子どもたちの世界では、子どもたちが主役です。
先生は名脇役になり…、いや違うな…。
黒子に徹するんです。
そのぐらいが、ホントはちょうどいいんだよ。
ハッピーな先生になるためのステップ
黒子に徹して、子どもたちを成功に導く