児童生徒に寄り添うための時間を生み出す『仕組み』づくり
時間を「投資」して、「仕組み」をつくる
『ハッピーな先生』のメイン業務はクリエイティブな作業です。
クリエイティブな作業とは、『仕組み』づくりです。
『仕組み』をつくると、
学級担任の「労働」が減って、
その時間を子どもたちに還元できるという好循環が生まれます。
僕はこんな『仕組み』を作りました
どこの中学校にもある『テスト計画表』。
テスト週間になると、学習計画をつくらせます。
ところが、子どもたちはなかなか上手にテスト勉強ができません。
それはなぜか。
「家庭学習の習慣がないからだ!」というご意見。
うん、それもあります。
でも、それは、実はたいした問題ではないのです。
そもそも、どうやって勉強したらいいかがわからない。
だから、どうやってテスト勉強したらいいかを教えてあげればいいんです。
『テスト計画表』は全10ページの冊子にしました。
プリントじゃなく冊子です。
国語で1ページ、数学で1ページ、というように教科ごとのページをつくります。
そして、そこに
「ワークP2・3をやる」
「化学式をノートに書き写す」
など具体的に行うことが各教科につき約20個並んでいます。
つまり、「何をやればいいか」を明確にしたのです。
それを『タスク』と名付けました。
5教科で100個を超えるタスクをつくりました。
「終わったらタスクを消していこう。
テストまでに100個のタスクを全部終わらせてみよう」
これまでは、スケジュールの中に学習を割り当てていく「テスト計画表」でした。
この「仕組み」では、いくつのタスクを達成するかをスケジュールにさせました。
「何をしたらいいかを明確にする」
「がんばった記録を見える化する」
「モチベーションを高め、また持続できるシステムをつくる」
これらを念頭に考えた『テスト計画表』という「仕組み」です。
総製作時間10時間の時間を投資した結果
テスト週間の間、
ほとんど手をかけなくても、
ひたむきにがんばる子どもたちの姿がそこにはありました。
『仕組み』をつくるために、事前に時間を投資します。
すると、その『仕組み』が働いてくれるわけです。
『仕組み』がないと、先生はどうすると思いますか?
「ちゃんと計画表を出しなさい!」
「なに、コレ?どんな勉強したかわからないじゃない?」
「こんな勉強の仕方じゃダメ!」
「もっと勉強しなさい!」
『指導』という名の『労働』に汗を流すことになります。
ここにハッピーはありません。
『仕組み』づくりが目指す『ハッピーな教室』
僕がつくった『仕組み』がいいか悪いかは、たいした問題ではありません。
大切なことは、
未来のために時間を投資して、
『仕組み』をつくろうとしたかどうかなんです。
『仕組み』をつくってみる。
そして、うまく行かなければ改善する。
決して子どものせいにはしない。
うまく行かなきゃ、改善!改善!
どこの企業もやっていることを、「学級経営」でもやってみるんです。
これこそが「経営者のお仕事」なんです。
『管理』をしている先生は『労働』し、
『仕組み』をつくっている先生は、『投資』をしています。
ハッピーな先生になるためのステップ
『仕組み』をつくることに時間を投資する。