職員室をハッピーにするための習慣

職員室 人間関係

同僚にも喜んでもらっていますか?

子どもたちと保護者に喜んでもらう。これは意識しやすい習慣ですよね。

 

もう一つ、学校をハッピーな場所に変えるために必要なこと。それは、同僚に喜んでもらうことです。

 

子どもたちに愛される。

保護者に応援される。

これはとても大切なことです。

 

それ以上に大切なこと、それは同僚に助けてもらうことです。そのために必要なことは同僚に喜んでもらうことをすることなんですね。

 

あなたと仕事をすることに、職員室の仲間は喜びを感じてくれているでしょうか?

 

仲間の支えがあってこその「自分」

10年以上この仕事をしてきて、たくさんの経験を積んできました。海外で、そして日本で、いろんな経験をさせていただきました。くぐってきた修羅場は数知れず。

 

学校で行う教育活動のほとんどのことを理解しています。そんな教員になっても、やっぱり思うこと。それは周囲の支えがあっての「自分」ということ。

 

経験を積めば積むほど思うのです。僕は一人ではなにもできない、と。助けられて助けられて、今、僕は「目の前の子どもたち」をハッピーにすることができるのです。

 

だから、必要のない先生などおりません。同僚も管理職も、自分を支えてくれる大切な仲間なのです。こんなことは当たり前のこと。けれど、当たり前のことほどいいかげんになりがちです。

 

「あの先生は力が足りない」

「あの先生は指導がなっていない」

「あの先生は…」

「あの先生は…」

 

そうやって職員室の空気が悪くなると、学校は『荒れ』への滑り台をすべり始めます。おもしろいもので、学校が荒れ、立て直しが始まるころの学校って、そんな不協和音は聞こえてこないのです。不協和音を奏でている余裕なんてないんですね。

みんな一丸となって学校を立て直しにかかるから。

 

で、落ち着いてくると、互いの指導に対するすれ違いが生まれ出すんです。そうやって、学校は落ち着いた状態と荒れた状態を繰り返していくんですね。そう気づいたとき、結局問題は大人だってことがわかりました。

 

だから、職員室をハッピーにしなきゃいけないんです。

 →職員室をハッピーにする

たくさんの支えの中でこそ、あなたは輝ける

鬱になって心のバランスを崩してしまう先生が多いようです。手のかかる子どもやモンスターペアレンツによって、心が病んでしまう。「最近の先生は大変ねぇ」なんて言われる。

 

でもね、本当に大切なのは職場の理解、支えだと思います。

 

僕も保護者対応で本当に苦しんだ時期がありました。「死にたい」とさえ思いました。

職場の同僚はさまざまなアドバイスをくれます。で、僕は何を思ったか。

 

「うるさいよ。オレの立場になってみろよ。勝手なこと言うなよ」

 

せっかく僕のためを思って声をかけてくる同僚に対して、僕はそんな気持ちを抱いていました。でも、極限まで追い込まれると、どんなアドバイスも心には響かないんです。

辛くて辛くて仕方がありませんでした。

 

けれど、僕は倒れませんでした。

 

それはなぜか。

 

やっぱり仲間の存在でした。そんな僕でも、みんなはあたたかく声をかけてくれました。受け入れてくれました。だから、僕は今もこうして子どもたちの前に立ち続けることができています。

 

仲間の存在がなければ、僕はこの世にいなかったかもしれない。

 

だから思う。

やっぱり職員室をハッピーにしなきゃいけない

 

では、職員室をハッピーにするために何をすればいいでしょうか。それは、同僚に喜んでもらうことを常に考える習慣をもつことです。

 

「こんなことをしたら、あの先生は喜んでくれるかな?」

「あんなことをしたら、この先生は喜んでくれるかな?」

 

そうやって考える習慣をもつことから始まります。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 「今日はどの先生を喜ばせようかな」って考える習慣をもつ

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。