同僚に喜んでもらうためにできること
想いに応える
同僚に喜んでもらうためにすること。なんて言うと、難しく聞こえるかもしれません。でもね、そんなの簡単なことでいいんです。
僕らが人のために使えるものは『時間』です。で、職員室をハッピーにしようと思ったら、自分の『時間』を同僚のために使うんですね。
それだけでいいんです。
たとえばね、研究授業があったら必ず見に行くこと。
なんだ、当たり前じゃないか。でもね、そんな当たり前のことがいいかげんだったりするんです。つい「忙しい」と言って職員室で作業している先生を見かけます。
そういう先生に限って、自分の授業を見にこないとイライラしていたりします。おもしろいなって思うんです。
一生懸命指導案をつくって準備したのに、だれも見に来なかったら寂しいですよね。
「忙しいでしょうから、見に来なくてもいいですよ」なんてにこやかに言われたとしても、内心はね、違うんです。見に来なかったら寂しいですよ。寂しいに決まってます。
だから、どんなに忙しくても見に行く。
そして、勉強になったことを伝えます。「あそこがよかった、あれはどうしてそういうやり方をしたの?」下手なアドバイスはしません。喜んでもらうというのはそういうことです。相手の心の状態を見ながら、アドバイスを送るべきなら送るし、そうでないならば賞賛して終わりです。
「相手のために、きちんとアドバイスをしてあげるべき」なんてのは、自分の力を過信した傲慢だと僕は考えています。
相手が受け入れる状態にないときに、自分の想いをぶつけるのは自己満足です。
相手の求めていることに応えてあげるのが他己満足なんですね。
こんなことでも、同僚に喜んでもらえます
たとえば、書類を手渡すときに付箋に一筆書く。僕は必ずイラストを添えます。愛と感謝を込めて、付箋を書くのがポイントです。
ホワイトボードにも愛を込めることができます。
「先生、ちょっといいですか?」と相談されることがあります。管理職から、「ちょっとお願いしたいことがあるんだけど」と言われることもあります。
必ず僕が付け加える一言があります。
「いや~、ちょうど暇してました」
「今、休憩しようと思ってたんです」
ウエルカムな姿を見せる。どんなに忙しくても、ウエルカム。イライラするようなことがあってもウエルカム。
そんな姿も、喜んでもらえるのではないかと思います。
小さなことからコツコツと
授業に行ったり、他の担任の先生の学級活動に入る場面なんかあったらね、担任の先生の素晴らしいところを伝えるんです。
学級通信見つけて話すんですね。
「あっ!この学級通信ね、昨日も21時くらいまで書いてたかな。こうやって想いを込めて書いてくれる先生っていいよねぇ」
ウチの若い子、毎朝早く来ています。教室の窓を開け、電気を点け、子どもたちにメッセージを書いて迎えるんですね。そんな姿を紹介するなんてのもいいですね。
「素敵だよね、いつも朝早く来て、みんなのこと待ってるんだもん」
音楽の先生は朝早くから来てピアノの練習をしています。
「先生だって練習するんだよね。毎朝早く来てピアノを弾いてるんだよ」
自分では言いにくいことを伝えてあげるんですね。「僕はこんなにがんばっています!」なんてカッコ悪くて言えない。
時折、自分で「自分はすごい!」って言っちゃう先生がいるけれど、むちゃくちゃ痛い!
痛すぎる!
やっぱりそこは他人が言わなきゃね。
「いい先生だね、素敵な先生だね」って伝えるんです。
それだけでも喜んでもらえます。
集めたプリントは出席番号順に並べるとかね。
黒板はきれいに消させるとかね。
授業のはじめと終わりの挨拶はきちんとできるように指導しておくとかね。
一年の終わりには授業に来てくださった先生にお礼状を書くとかね。
どんなことでもいいのです。
そんな指導、当たり前じゃん!なんて思わないことです。学校のルールだからやるんじゃないんです。だれかに喜んでもらうためにやるんです。
そういうことって子どもたちの方が素直に理解してくれます。
「喜んでもらうためにやるんだよ。喜んでもらえることってうれしいことだよ」
そうやって、みんながハッピーになるように指導していく。すると、「ありがとう」が循環する学校に変わるはずです。
子どもたちに喜んでもらう。
保護者に喜んでもらう。
そして、同僚に喜んでもらう。
喜んでもらうことを考える習慣をもつだけで、学校はもっとハッピーな場所に変わるはずです。
そんな愛の伝道師になること。それが「ハッピーな先生」なんです。
ハッピーな先生になるためのステップ
小さなことからコツコツと。そういう気持ちが職員室をハッピーにするんです。