教室の空気を整える

教室整備

割れ窓理論(ブロークンウインドウ理論)

1980年代、アメリカのニューヨークは世界最大の犯罪都市と言われました。

とりわけ、地下鉄の治安が大変悪かったそうなのです。

そこで、ニューヨーク市が取り組んだのが、落書き消しなんだそうです。

その結果、殺人事件や強盗などの犯罪は、半分以下に縮小。

街全体の治安も回復していったそうなのです。

 

この『割れ窓理論』。

窓が割れた状態をそのままにしておくと、その地域に「関心が払われていない」というサインになるのだそうです。

そして、そこからモラルが低下し、治安が悪化するのだとか。

 

よく聞く話があります。

駅の駐輪場に停めてある自転車のカゴにゴミをポイ捨てしておく。

すると、その自転車のカゴだけゴミであふれてくる。

人間の心には、そういう部分があるのですね。

 

一方、先日修学旅行で東京ディスニーリゾートへ行ってきました。

ご存知の通り、リゾートないにはゴミ一つありません。

リゾート内には、カストーディアルと呼ばれるお掃除専門のキャストがいらっしゃって、四六時中リゾート内を美しく保っています。

深夜になると、一斉に補修点検がなされ、美しいパークを保たれています。

ですから、リゾートを楽しむ人たちも、できるだけ汚さないように努めます。

人間の心には、そういう部分があるのですね。

 

教室の空気を整える

ゴミが落ちていたら拾う。

掲示物が剥がれていたら貼り直す。

そんなことは無意識にすることです。

 

ときおり、落ちているゴミの横を素通りしてしまう先生を見かけます。

ときおり、剥がれた掲示物の横を素通りしてしまう先生を見かけます。

そこに気がづけることは、子どもの表情の変化に気づいたり、人間関係の変化に気づいたりする感性に似ていると思うの。

いつも敏感でありたい。

 

子どもたちが帰ったあとの教室。

やはり、机はきれいにしておきたい。

黒板は美しくしておきたい。

 

掲示物はまっすぐ貼りたいなって思います。

掲示物はね、上だけでなくちゃんと下も留めます。

 

ちなみに、僕はほとんど画鋲を使いません。

壁にホチキスでガシャンと留めます。

その方が早いですし、外れて踏んで怪我をするなんてこともありません。

 

「あれをしなさい!」

「これをしなさい!」

なんて注意しなくても、教室や廊下を整えるだけで、空気がまず整います。

 

いろんな教室がありますね。

教室に入った瞬間に、なんとなく学級の雰囲気は伝わるものです。

 

殺風景で愛情が感じられない教室。

雑然としていて、なんだか落ち着かない教室。

僕がまだ、力づくで指導していたころの教室は、そんな感じでした。

 

中学校は教科担任制です。

ありがたいことに、いろんな担任の先生の教室に伺うことができます。

ぜひ、教室の空気を感じてみてください。

 

美しい教室。

温かい教室。

そこに先生の『在り方』が現れると考えます。

 

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

教室を整えるために、今日からできることは何ですか?

 

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くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。