教師の道も、一歩から♪

教師の指導力

小学校の先生からのメッセージ

いつも、先生のメールマガジンを考えさせられながら読んでいます。

 

私は今、比較的大規模な小学校に勤めています。

以前は、全校児童が40人にも満たない小学校に勤めていました

私はその小さな学校での行き過ぎた指導で、保護者の心と子どもの心とからだを傷つけてしまいました。

 

今でもそのことを常に忘れずに指導しています。

いろんなことがありましたが「この職を続けさせてくれるチャンスをいただいたこと」に感謝して今の勤務校で働いています。

 

先日、近所のスーパーで以前受け持った子どもとお母さんに出会いました。

お母さんはそのまま気づかず駐車場へ。

その子の顔つきが少し変わったので、私に気づいたのかもしれません。

 

そこで、私は頭を下げて逆方向に歩いていきました。

 

その子のお母さんは聡明で中々厳しい方でした。

学校評価アンケートでも、特に担任の指導に関係するところはすべて「全くよくない」でした。

何でこんな評価なのだろうか」と私自身ガクッと落ち込んだことを思い出しました。

今でも、そのことは時折よく思い出しています。

 

 

ただ、先生の記事を読んで、自分はそのお母さんを含め、他のお母さんのこともよく考えていたのかなと反省させられました。

6年生でその子を担任したとき、不登校寸前となり、よく養護教諭と一緒に相談を受けました。

我が子のことを心配している親御さんに対して、自分はその対応を養護教諭に任せっきりでした。

 

そして、いつもいろいろと学校にもの申される親御さんだなと思っていました。

夏の懇談会も「早くその時間が過ぎないかなぁ」と思いながら済ませていたのを覚えています。

だから、懇談会に関するアンケートも最低でした。

 

今でもそうですが、「自分は自分のことだけを考えて、子どもやお家のことは全く考えていなかったな」と思っています。

そのことが、結局は行き過ぎた指導につながったり、転勤した先の学校でも思うようにいかなかったりしているのかなと思っています。

 

スーパーでその親子に出会ったとき「自分はどうされたら嬉しかったのかな」と思いました。

 

先生と声をかけられたり」あるいは「頭を下げられたり」したら嬉しいよりもひょっとしたら安堵したかもしれません。

しかし、それがなかったことで自分自身ショックな気持ちが生まれたし、「親御さんの信頼も十分得られていないので当たり前かな」と思い返すこともできました。

 

前任校での行き過ぎた指導のこと、現任校で学級がぐちゃぐちゃになってしまったことが、いつも心の片隅に残りながら日々働いています。

マイナス評価、あるいは人への恐怖心ももちながら日々過ごしています。

 

じゃあ、「今の自分は何ができるのか」と考えたとき、「今担任している子どもたちやお家の方にできるだけのことをするしかないのかな」と考えました。

それが、行き過ぎた指導をした子どもやお家の方、スーパーで出会った親子へ自分が返せることなのかなと思います。

 

過去に縛られ自分の評価しか考えていない自分ですが、視点を少しでも現在に変え、お家の人まで広げていこうと思います。

 

偶然に偶然が重なって何か先生に書きたくなって初めてメールしました。

 

教育って道だな

柔道、剣道、空手道、華道、茶道。

「◯◯道」というの、たくさんありますよね。

 

どれもそれぞれの道を歩みながら、結局磨いているのは人間力であったりするわけですよね。

教育や子育てって、まさに「道」だと思うんです。

「教育道」

「子育て道」

 

教育を通してね、子育てを通してね、道を極めていくんですね。

人間力が磨かれていくわけです。

子どもたちに磨いてもらう。

そういう意味じゃ、子どもたちは師匠なんです。

 

子どもと過ごしていれば、日々いろんな葛藤があります。

悩みます。

うまくいかないことの連続です。

「うまくいかないこと」をどれだけ愛せるか。

それ、とっても大事なことです。

 

向き合わなきゃいけないことの連続です。

「向わなきゃいけないこと」とどれだけ向き合えるか。

それ、とっても大事なことです。

 

僕ね、最初のころはこんな先生ではありませんでした。

もっとわがままで、傲慢で、子どもの気持ちも親の気持ちもわからない先生でした。

ジャッジして、親とぶつかって、子どもを傷つけて、苦情もらって、悩んで迷って。

 

大声で怒鳴って高圧的な態度で言うことを聞かせる。

それが指導力だなんて、勘違いしていた教師でした。

 

今ようやく1人前かな?ってところまで来れました。

今、こうして学年主任や進路指導主事という仕事を任せていただける。

16年もかかって、ようやくこのあたりです。

教育のことを語るのは、10年早いかもしれませんが。

僭越ながら、こうして毎朝メルマガをお届けさせていただいております。

 

でもね、まだまだなんです。

 

踏み出せば、その一足が道となり、その一足が道となる。

最近、よくできる先生とそうでない先生って、どう違うのかな〜って、よく観察してるんですね。

よくできる先生って、よく質問するんです。

ちゃんと報告するし、連絡するし、相談するんです。

一方、そうでない先生ってね、我流。

報告も連絡も相談もなく、結局うまくいかないと、保護者や子どもたちのせいにするんです。

 

あ〜、なるほど!

自分のことをどれだけ客観的に見れているか。

そこだなって気づきました。

よくできる先生って、自分のできていない部分をよく見つめてる。

だから、報告や相談、連絡ができるんです。

 

でね、できてない先生ほど身の程を知らないから、報告や相談、連絡ができない。

でも、当の本人はできてるつもりになっちゃう。

で、うまくいかないと、子どものせいにしてしまう。

それじゃ、自分が磨かれていきません。

 

だからね、メルマガへのお返事をいただいたとき、本当にうれしい気持ちになりました。

一人の先生が今、ありのままの自分を受け入れたんです。

その瞬間から、この先生は変わり始めるんです。

毎日メルマガを書き続けてきたのは、この日のためでした。

こうして一人の先生が変わり、教室が変わり、子どもたちがハッピーになる。

 

そう思うと、涙が出るほどうれしかった。

書き続けてよかったと思いました。

 

自分のありのままを受け止めた瞬間から、人間って変わるんですよね。

変えられるのは、自分だけなんです。

自分で気づかないと変えられないんです。

 

先生だって人間だもん。

完璧なわけじゃないもん。

ここからです。

ここからです。

 

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

昨日の自分を、今日はどうやって越えますか?

 

(「いいね」を押していただき「しつもん」の答えと一緒にシェアしていただけたら幸いです。)

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。