やる気のない子どもにイライラしたら

見学する子 やる気がない

読者様からのメッセージ

今、マラソン大会に向けて取り組んでいます。

 

ところが最近、マラソン大会参加申込書に「いいえ」に○をつけて提出してくる子どもがちらほらと出てくるようになり、職員会議でも少し話し合いました。

 

元気なのに、

去年は参加していたのに・・・

「どうして?」ということです。

 

 

自分の学年にも一人、

隣のクラスの子どもでそういう子がいました。

 

 

休み時間は汗かいて遊んでいるのに・・。マラソンが嫌だからかな?」

という話をしていたのですが、

おうちの人に連絡をとると「参加」に変更。

 

 

「よかったぁ」

話していたのですが、

いざ練習すると

1周走ってリタイヤ。

 

 

翌日、

本人から「ドクターストップ」がかかったとの連絡。

 

 

そして、

おうちの人に連絡したら

「ぜんそくで10日ぐらい走れません」

とのこと。

 

 

自分もそうですが、

その子の担任の先生も「ガックリ」きていて、

「おうちの人も走るように言ってくれるといいのに…」

と話していました。

 

 

自分もその子どもの担任なら

そう思います。

 

 

 

「その子はどうしたいんだろう?」と

自分は考えると

最後の順位になるのがいやなのかな」

と思います。

 

 

今のままだと、

走っている子どもたちから

「どうして走らないの、ずるい」

とか責められるんじゃないのかな。

 

 

そのこと彼女は分かっているのかな?とも思います。

 

 

それほどまでにマラソンをいやがる彼女。

 

何とか走らせたい教師。

 

 

子ども・親に教師の思いを伝えるが、

伝わらずもんもんとしている教師。

 

教師と保護者・子どもが絡み合っていきません。

 

 

そんなとき、

自分は「走らないと言い切った子ども」

応援できるかというと自信ありません。

 

 

きっと、

走らせることができなかった自分をせめたり、

走らないことを選択した彼女に

「バカヤロー」と心の中で叫んでしまうと思います。

 

 

「もっと、その子はできるのに」

という思い。

そこまでしかやらせることができない自分がいる。

 

 

みんなが走っている中、

その場で力がありあまっているのに、

ひょーひょーと座っていることを選択した

子どもを応援することは、

今の自分では少し無理です。

 

 

以前、私のクラスで起こったいじめと一緒で、

これをやったらいけないと

分かっているのにやってしまう子。

 

 

そんな子どもを自分は応援できないし、

悪いことをしているのに指導できない自分が

とても情けないし悔しいし、

自分を責めてしまいます。

 

 

 

子どもの在り方を

先生が色眼鏡でみてしまうのが

問題を複雑にしてしまう。

 

 

過去の自分のクラスのように

自分が思っていた負のイメージに

子どもが染まってしまうのかな?

 

 

子どもを信じるって、難しいです。

 

 

その子の選択を応援するということ

学校ってね、

みんなが同じであることを好むんですよね。

 

 

本気で「みんな違ってみんないい」って言える先生って少ないと思う。

僕ね、もうそこはすっかり手放していて、全然OKだと思ってるんです。

 

 

「なんで走らないんだろう?」

 

答えはカンタンです。

走りたくないんです。

走りたくないから、

走らないんです。

 

だって、僕も走りたくないもん。

冬は外で走らなければならない…。

いやいや。

走りたくないですよ。

 

でも、

まあ、

学校ですから。

 

そういう行事があるのも、

仕方ないよねってのも

よくわかります。

 

 

でね、ここからが重要!

 

たとえば、

その子の選択を認めたとしてですね、

それでクラス全員が走らなかったとするじゃないですか。

 

まあ、極端な例ですけどね。

 

で、思うの。

 

別にそれでよくない?って。

 

ホントに走らないとダメですか?

クラスみんなで走らないとダメですか?

 

ねえ、本当にダメですか?

 

 

基本的に僕は、

「全員にやらせましょう」的なノリの企画は

好きじゃないんです。

 

 

 

僕の受け持つ子どもに「それ」をやらせようなんて流れになったら、断固拒否です。

やりたいヤツはやるし、

やりたくないヤツはやらない。

もうそこはまったく譲りません。

 

それで困るなら、

学年主任とか学級担任とか外せばいいんです。

…ぐらいのノリで譲りません。

 

でね、そんなこと言うと叩かれますよね。

嫌われますよね。

いいんです。

そんなことはどうだって。

 

どうぞ!どうぞ!

叩いてください。

 

僕はそこ、

譲らないからって覚悟があるんです。

だって、どうだっていいじゃないですか。

人が自分のことをどう思うかなんて。

 

 

「この子は走りたくないんだなぁ〜」って思うだけ。

別にいいんだよね。

走ろうが走るまいが、

僕の人生にもこの子の人生にも大きな影響はないわけだし。

 

 

「走りたくないなら走らなくていいんじゃない?」

って言っちゃうな。

で、みんな走らなかったら爆笑するな。

 

「ウチのクラス、みんな走りませんわ」みたいな。

 

 

で、これはハッキリ書いておくと、

そういうやり方の方がよほど覚悟がいるってことなんです。

その子その子の「在り方」を応援するってのは、覚悟がいることなんです。

 

 

ただ、

これも重要だから書いておこう。

そうやって、

「やりたくない子はやらなくてもいいと思うんだよね」って話をしてですね、

ホントにやらなかった子はいないわけです。

 

それがなぜなのかはわかりません。

まあ、そういうものなんだと思うよ。

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

子どもの気持ちを大切にすると、
僕らの気持ちも大切にしてくれる。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。