授業の導入で使える「教えない技術」

アクティブラーニング

前時の復習で1問1答をやめてみる

授業の導入で、前回の授業を振り返るとき、ついついやってしまうこと。

「1問1答」

 

 

もちろん、みんながバババッて手を挙げるのような教室ならいいかも。

 

でもね、一部の児童生徒、同じような顔ぶれがパラパラと手を挙げて終わり。

そんな教室をよく見かけます。

 

前時の復習で、1問1答なのに、挙手はマバラ…。

あとの子がシラ〜っとした顔をしている。

導入なのに…、それじゃ苦しい。

 

使えるペアワーク

僕はこんな指示を出します。

「ノートを見て、前回勉強したことを隣の子に1分間で伝えよう」

 

お隣同士、ペアになります。

で、役割を決めます。

まずは、廊下側の子が「一方的に話す人」

窓側の子が「ひたすら聞く人」

役割分担したら、「ハイ、どうぞ!」と言うだけ。

 

一斉にみんなが話し出す。

1分経ったら、役割交代。

 

「役割を交代して、前回勉強したことを1分間で伝えます。ハイ、ど〜ぞ!」

 

また、一斉に話し出す。

これで、前時の復習は終わり。

何も発問はいらない。

3分で全員が前時の復習完了です。

 

ちなみに、これを成り立たせるために大事なことがあります。

前の時間の終わりに、同じことをしておくのですね。

 

「ノートを見て、今日勉強したことを隣の子に1分間で伝えよう」

 

子どもたちが一斉に話し出す。

「今日はこんな勉強したよね」って。

 

これも「教えない技術」。

「授業のまとめ」と「前時の復習」は、児童生徒にアウトプットさせる。

僕は、指示を出しタイムキーパーをするだけ。

 

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

授業の中で、やめてもいいことは何ですか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。