学びのプロセスから逆算する

授業づくり 悩み

教科書「を」教えない!

教材を前にしたとき、この教材を使ってどう教えようか、ということを考えてしまいます。

教科用指導書なんかを片手に「何を教えようか」「どう教えようか」と考えます。

中には教材「で」教えるのに、ひたすら教材「を」教えてしまう先生もいます。

 

「先生の教えてることは、全部教科書に書いてあります」

そんなことを言われたら、要注意です。

 

「どう教えるか」

それを考えることが、時代に合わなくなってきていると感じます。

 

学びのプロセスを描く

教材を前にしたときに考えること。

それは、子どもたちがどんな活動を通してどんなことを学び、どんな力をつけるのか。

学びのプロセスにフォーカスするのです。

 

「どんな活動を通して」

これ、大切なポイントだと思います。

 

チョークまみれになりながら一生懸命説明する講義型授業は、もう終わりにしませんか。

「どう教えるか」は先生の目線で教室を眺めています。

 

「どんなプロセスがあれば、子どもたちはゴールに近づけるだろう?」

 

そういう子どもたちの目線からスタートするんですね。

で、そのプロセスが決まったら、プロセス通りに子どもたちが動き出すように準備をすればいい。

だから、子どもたちの学びが動き出したら、僕に出番はないわけです。

 

はい、僕は何も教えません。

子どもたちが学ぶのです。

これが「教えない技術」。

 

「教えない」から満足度が高い

そういえば、僕の「魔法の質問」の講座も、何も教えません。

子育て講座なのに、講師は何も教えない。

それなのに、驚きの満足度。

いや、むしろ「教えない」から満足度が高いのかもしれません。

 

そうそう、タイムキーパーだけはしないといけません。

「終わるよ」って言わないと、いつまでも勉強をやめてくれませんから。

困るでしょ?

 

「もう終わるよ」

「いや、もうちょっとやらせてください!」

こんなやりとり、してみませんか?

 

教えない技術

どのようなプロセスで学ぶのかを描いておく。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。