カウンセラーなんだから、つながっておくれよ…
いろんな悩みを抱える子供たち。
いろんな悩みを抱えるお父さんお母さんたち。
そんなとき、スクールカウンセラーにおつなぎすることがあります。
ところが、なかなかリピーターにはなってくださいません。
1回こっきり。
「次の予約、どうされますか?」
と尋ねると、
「もういいです」
そんな返事が返ってくるのですね。
1回目は顔見せで、人間関係をまずつくって。
2回目からは本格的に…。
そう思うわけですが、2回目につながらない。
そんなことがよくありました。
公的な機関にも私的な機関にも、たくさんの相談窓口がありますね。
そういったところに相談に行ったお母さんから、話を聞くんですね。
なぜだか、多くのお母さんが傷つけられて帰ってくる。
「もっとお母さんがしっかりしなきゃ」
なんて言われて。
カウンセラーは専門家。
人間の専門家でしょう?
子供たちや親たちと、人間関係をつくるのはお茶の子さいさいだと思うんだけど。
けっこう苦労してカウンセラーまでつなぐんだ。
なんとかうまくいってほしいよね。
それなのに、なかなかうまくいかない。
「なんでだろう?」ってずっと考えてた。
そしたらね、あるビジネスのコンサルタントの方が教えてくださったの。
「コンサルタントって、いっぱい答えをもってるのね。
だから、ついついアドバイスを伝えてしまうんだよね」
なるほどな、って思いました。
相談機関ってもしかしたら、教えてばかりのコンサルタントになってるのかもしれません。
まずは、聞くこと。
「相手がどうしたいのか」
そこに寄り添うような聴き方が必要なんだと思う。
「傾聴」とか「カウンセリングマインド」とか、それも大事なんだけどね。
そのもっと先にある寄り添い方が必要だと思う。
抱えている悩みを解決できるのは、結局その人自身でしかないの。
内側にある答えを引き出して、その背中を押してあげる。
結局そこに行き着くわけです。
子どもとつながる問いかけの魔法
教えないで、ただ寄り添ってみる。