スマホをやめさせたければ、ルールはつくるな!

スマホをやめさせたい

子どものスマホをやめさせたい。

スマホばかりやっている。

スマホ依存かしら?

LINEでのトラブルが心配。

そんな親御さんは多いみたい。

 

 

で、その対応策としてよく耳にするのが、「親子で話し合ってルールを決めましょう」ってやつね。

 

 

でもさ。

ルール決めてなんとかなるぐらいなら、だれも悩んでね〜よ!って思わない?

 

 

「我が家ではルールを決めてやってます」って家庭もあるんだろうな。

いいよ、そういう家庭はそれで。

はい、どうぞ。

 

 

スマホばかりやっている!って悩んでる家庭の本質的な問題はね、関係性にあるんだよね。

 

だから、ルールを決めて、うまいことやれてる家庭はそのままでいいんだよ。

でもさ、困ってるご家庭にはね、あえて言いたい。

 

「ルールなんてつくるな!」と。

 

 

ルールをつくると苦しくなるの

そもそも、なんでこの子はスマホを手放せないんだろう?

そこに目を向ける必要があるよね。

子どもは何を求めているんだろう?

 

 

ルールをつくることで、より親子の関係を壊していくこともあるわけさ。

 

 

「ルールを決めたでしょ?」って叱るじゃん?

でも、そのルール、子どもが望んでつくったルールじゃないでしょ?

しぶしぶ了承させたルールでしょ?

 

 

それが、苦しくさせるのさ。

ルールって、作ると苦しくなることが多い。

 

僕は生徒指導を担当してきた。

やっぱりいろんな先生がね、ルールを厳しくする方向で動くんだよね。

「こんな子がいたから、こんなルールが必要」

「あんなことをした子がいたから、あんなルールが必要」

 

素人はそうやってルールを増やそうとする。

僕はできるだけその要望を抑え込んできたんだ。

 

ルールって作るのは簡単。

でも、守らせるのは難しい。

ルールを作れば作るほど、苦しくなる。

だんだん、互いに苦しくなる。

 

だから、僕はルールを作ること、できるだけ反対してきたんだ。

 

 

 

よくね、「学校でもスマホの指導をしてください」って言われる。

このオファーはさ、学校が指導すれば「スマホを触らなくなる」なんて期待してるわけじゃないんだよね。

 

「ほら、学校の先生も言ってたでしょ?スマホ、やめなさい!」って叱りやすくしたいだけなのさ。

そんなわけで、「ルールを決める」と今度はルールを守らせることに一生懸命になる。

スマホに依存している子、手放せない子にとっては、そんなルールはウザいだけでしょ?

うまくいかないんだよ。

 

ルールを作ると苦しくなるんだな。

 

変えられるのは自分だけ

だから、できることをするのです。

変えられるのは、自分だけだから。

 

あのね、スマホを手渡した以上、ある程度スマホに依存することも、LINEのトラブルに遭遇することも、受け入れるしかないよね。

それを選んだのは、この子であり、あなただから。

 

で、それを受け入れたうえで、少しでも現状を改善したい。

そんなときも、できることをするだけなんだ。

 

例えばさ、スマホより楽しいものを提供するってのはどう?

一緒にお買い物に出掛ける。

一緒に料理をする。

できることは山ほどあると思うんだ。

 

ルールを決めれば、なんとかなる?

ならないから苦労してるんだよ。

 

僕らだって、今スマホを手放せないわけ。

大人こそ、スマホを手放して、子どもと向き合う時間をつくってみる。

そっちの方がいいと思うよ。

 

同じ苦労をするのなら、人間関係を整える方向で苦労した方がよくないかい?

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

ルールって、決めれば決めるほど窮屈になるんだよね♪

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。