危うくモンスターペアレンツになるところだったな♪

モンスターペアレンツになるところだった

すげーな!管理教育。

三河地方は、管理教育のメッカなんて呼ばれております。

入学式から数日。

さっそく、子どもが言うのです。

 

「この髪型はダメだって注意受けた」って。

どうも、前髪が眉毛にかかっているらしいのですね。

 

手で押さえると、たしかに1センチほど眉毛にかかります。

なるほど…。

なるほどなぁ…。

 

 

ここは昭和か?

 

 

これまで長年、生徒指導に関わってきました。

僕ならば、このレベルで、わざわざ指導はしません。

 

 

なぜか。

 

 

キリがないからです。

髪の毛って、自然と伸びるじゃないですか?

だから、これで指導してると、キリがないんです。

 

 

まあ、それに中学校だと、これからいろんなグレーゾーンな髪型が登場しますからね。

厳密にやっちゃうと、あとで首を絞めることになるわけです。

 

 

で、その話を聞いて、私はどんな気持ちになったでしょうか。

正直申し上げますね。

 

 

 

 

ふざけんなよ!

 

 

と思いました。

 

 

まあ、最初にやってきたのは怒りですね。

電話の一本もかけてやろうかと思いました。

 

追い込みますよ。

散々、追い込まれてきましたからね。

追い込むのは得意ですからね。

 

質問攻めにして、教育的意義を尋ね、法律を持ち出して、追い込むことなど容易いのです。

 

でもね、次の瞬間、言葉が湧いてきたのです。

 

「それはエゴだよ」

 

 

僕が気にいらないから、僕がクレームをつける。

それが自分のやりたいことをするということなのでしょうか?

違いますね。

 

それは、ただの自己満足です。

エゴから始まる行動は、だれも満たさないのです。

 

 

 

この子の人生を本当の意味で信じるのです

選ぶのはこの子であって僕ではないのです。

この子の人生は、この子のものだから。

 

 

「髪型を直したい」と言えば、直してあげればいい。

「直したくない」と言えば、直さなくていい。

「こんな学校に行きたくない」と言えば、行かなくたっていい。

 

 

選ぶのは、この子なのです。

 

 

僕らにできるのは、この子を応援することでしかない。

精一杯守ってあげればいい。

学校が理不尽な行動を取ったならば、そのときに動けばいいのです。

 

 

そもそも、叱られたわけでもない。

声をかけられたのか、それとも雑談の中での話なのかもわからない。

 

 

うん!

危うく、感情に振り回されてしまうところでした。

僕の中の「そんなのおかしい!」っていうジャッジのセンサー反応したのです。

まだまだ、心の修行が足りませんね。

 

 

 

危うく本物のモンスターペアレンツになるところでした。

この子の課題を、僕の問題に置き換えてはいたわけです。

 

 

これはもう、あらゆることに言えること。

だれかの目の前に用意された課題。

それはね、その人のために用意された課題なんです。

 

 

あたかも人は、それを自分に課せられた問題のように捉えてしまう。

まして、親ともなればなおさら。

ついつい感情で反応してしまう。

 

 

でもね、この子はこの子で、あなたはあなた。

この子の人生はこの子の人生で、あなたの人生はあなたの人生。

 

 

そのことを信じられるか。

この子を信じられるか。

問われているのは「在り方」なのです。

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

「そんなのおかしい!」と感じたときこそ深呼吸♪

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。