がんばりすぎてるあなたへ

休むのも仕事です

疲れを感じないうちに休む

人は疲れたら休みを取る。

「疲れ」を感じるようになってから、ようやく休みを取る。

どうやら、これがよくないらしい。

 

 

病気になる。

熱が出る。

咳が出る。

 

 

そうなって初めて、仕事を休む。

学校を休む。

どうやら、これがよくないらしい。

 

 

火にかけた水は、沸騰するまで見た目には温度が上がっていることに気がつかない。

だが、火にかけた以上、確実に温度は上がっている。

沸点を超えたとき、急に水は暴れ出す。

 

 

人間の心や身体も同じこと。

「疲れ」を感じたり、「病気」になったり。

それはもう、限界を超えたサインなのだよ。

 

 

日本という国は、「がんばること」を美徳とする国だ。

僕もついつい仕事を依頼されると「がんばります」と言ってしまう。

 

 

無理をしている人は多い。

「苦しさ」を感じることを「努力」と呼んでいる節がある。

 

 

大切なことは、「疲れ」を感じたり「病気」になったりする前に休むことなのだと教えられた。

 

 

人間の集中力なんて、本当は20分ぐらいしか続かないのだとか。

その辺りで一度休憩を入れて、また20分ぐらい作業するってのが、実は効率が良いらしいのだ。

 

 

一方、子どもたちも同じ。

がんばってがんばって学校へ行く。

あるとき、突然「沸点」を迎えることがある。

 

 

大人から見ると、急に「学校に行きたくない」なんて口にするものだから、慌てふためく。

でもね、本当は少しずつ少しずつ「温度」が上がっていただけなのだ。

 

 

 

無理することが、がんばることなの?

「好きで、得意で、無理なくできていること」を仕事にするといい、と教わった。

そういうとき、僕らは「がんばっている」という意識はない。

ただ自然と、そして黙々と打ち込める。

 

 

そうそう。

それを「フロー状態」と呼んでいる。

 

 

そういう時間を大切にしたい。

 

 

「がんばる」ってのは、「無理をする」ってのと「同義」として扱われている感じがする。

それはやがて、心や身体を壊すことにつながる。

 

 

だが、この日本という国で生きていれば、「無理をする」ことが必要なことも多い。

 

 

僕らの暮らしは、

「こうでなければならない」

「こうすべき」

に囲まれているからだ。

 

 

だから、早めに休もう。

「学校に行きたくないな…」は完全に沸点直前なのだ。

「今日はなんだか起きるのが辛いな…」は、サインなのだ。

 

休んだってちゃんと地球は回っていく。

さあ、たまにはゆっくり休もう。

ゆっくり休ませよう。

 

 

それでいい。

それがいい。

 

 

子育てに迷ったときに出逢いたい100の言葉

「休むのも仕事」って、素敵な合い言葉。

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。