旅して気づいた語学力より大切なこと【前編】


学びで大切なのは関心と意欲だ!

手をかけないと、

人は育つ。

 

 

育つしかないのだから、

人は育つ。

 

 

中学・高校と6年間も英語教育を受けてきたのに、

僕はまったく英語が話せない。

 

 

これってつまり、

自動車学校に通ったけれど、

運転できないのと同じわけだから、

無駄な時間を過ごしたことになる。

 

 

そんなこと書いたら、

英語の先生に叱られそうだけど。

 

 

英語であって、

英会話じゃないからね。

 

 

「じゃあ、9年間も国語やってんのに、まともば文章を書けない奴もいっぱいいるじゃね〜か!」って言われたら、その通りなわけで。

 

 

「勉強って何ぞや?」

と思うんだけど。

 

 

とりあえず、そういうのは、隣に置いておいて♡

 

 

少なくとも、

僕は英語が本当にできない。

 

 

「俺、絶対に海外になんて行かないから」

 

 

そう言って、英語の勉強はほとんどしなかった。

まさか海外で暮らすことになるとはね。

英語圏じゃなかったけど…。

 

 

英語の全国偏差値30台だったし…。

大学入試は英語が受験科目にない文系大学を選びました(笑)

選択肢、ほとんどなかったなぁ…。

 

 

さて…。

 

 

 

与えられてきた学びでは

人は育たない

と僕は考えています。

 

 

変えられるのは自分だけだから。

本人の関心意欲が大切なんです。

 

 

僕ら家族は上海で3年間暮らしました。

 

 

「くれちゃん、

 海外とか興味ないの?」

 

と管理職に聞かれたけれど、

僕はまったく興味がありませんでした。

 

 

だけど、

そんな話を妻にしたら、

「私、行きたい!」

なんて言うものだから。

 

 

僕の興味も関心もゼロだったけれど、

妻の願いに対する関心はそこそこ高かったため

海外赴任を決めました。

 

 

 

南国のリゾート地だといいな。

アメリカもいいな。

ヨーロッパも悪くない。

そう思っていたら赴任先は上海

 

 

赴任先は世界中のどこか。

日本人学校は世界中にあります。

文部科学省から派遣される教員が、派遣先を知るのは渡航の3ヶ月前。

 

 

 

希望は言えません。

 

 

「中国って中国語じゃん!

 話せないじゃん!」

 

 

そう思ってから気づきました。

 

 

「あっ!

 英語圏でも話せなかったわ」

 

 

そんなわけで、

海外赴任。

3年間の上海生活が始まりました。

 

 

話すしかなければ話せるようになるんだよね

 

ところがです。

 

これだけ学校教育で

英語を学んできたにも関わらず、

カケラも英語が話せない僕ですが、

 

 

上海に渡ると、

すぐにレストランやタクシーで

困らないぐらいの中国語を

話せるようになったのです。

 

 

話せないと生活ができない。

タクシーにも乗れなければ、

ご飯を食べることもできない。

 

 

だから、

学ぶしかないわけです。

 

 

こういうとき、

人は育ちます。

 

 

 

わからない言葉があると、

生徒や同僚に尋ねます。

 

 

 

 

教えてもらったら、早速使ってみるんですね。

インプットしたら、

すぐにアウトプットできます。

 

 

海外で暮らすと、

そういう環境に身を置くことになります。

 

 

僕や妻は、

生活で困らないぐらいの中国語を

身につけることができました。

 

 

一方、

一緒に渡航した我が子たちは

どうでしょうか。

 

 

「シェイシェイ」しか言えません(笑)

結局、彼らにはアウトプットの場がなかったのです。

 

 

子どもだけで外出することはありません。

さすがに海外ですので。

 

 

親が話してしまうので、

子どもは話をする機会がほとんどないのです。

 

 

日本人学校には長く上海で暮らしているけれど、

中国語は話せませんって子も多くいました。

 

 

つまりね、

使う機会がないと、

力がつかないわけです。

 

 

自動車免許を取得しても、

車がなければペーパードライバーです。

そんな感じに似ています。

 

 

小学校の英語教育

小学校で本格的な英語教育が始まります。

ただでさえ、

先生たちが切迫しているというのに、

さらに多忙にさせようとしています。

 

 

 

英語教育を早めに始めた方がいいのは、

「耳が育つ」という点なのだと思います。

まー、僕はど素人なので英語教育についてはさっぱりわかりませんが。

 

 

その耳が育つのは、もっと幼い頃だとネットで見ました。

ネットなので、正確な情報かはわかりません。

 

 

でね。

 

ふと思い出したことがあるんです。

 

 

 

長女の通う上海の日系幼稚園では、

毎日ネイティブの英語の先生による

英会話の授業がありました。

 

 

 

一緒に上海に渡航した方の旦那さんに、

アメリカ人の方がいました。

 

 

その旦那さんが英語で

ウチの長女ちゃんに

名前を尋ねたことがあるんですね。

 

 

で、長女ちゃんがですね、

なんかわけのわからんこと言う訳ですよ。

 

 

「えっ?何、今の。大丈夫なの?」って。

まったく聞き取れなかったんですね、私。

 

 

そしたら、

アメリカ人の旦那さんが

「グッド!」

って。

 

 

 

心配になって同僚に

 

「今の英語、

 大丈夫なの?」

 

って尋ねたら、

 

「発音、

 むちゃくちゃいいですよ。

 日本人じゃなかなかできないです」

って。

 

 

(あー、そういうものなのね)って思いました。

僕の耳には、何言ってんだか、さっぱりわかんかったけど。

 

 

そういう意味じゃ幼稚園ぐらいのときに、

正しい発音のシャワーを浴びておくことは

重要なんだろうなって思いました。

 

 

 

で、ですよ。

 

 

小学校で始める英語って、

もうそういう耳が育つ時期を過ぎてるわけじゃないですか?

 

 

それに、そんなにもネイティブの先生を確保できるんでしょうか。

そうなると、日本人の先生が英語を教えることになるんでしょうか。

 

 

発音とか、どうなんすか?

ちなみに、僕はバリバリのカタカナイングリッシュですぜ!

 

 

どうなんでしょう?

 

→後編に続く

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。