野生を生き抜くヒントを「天才」の生き方から学ぼう
「人生100年」の時代をどう生きるか。
「人生100年」の時代が始まりました。
未来を生きる子どもたちが暮らす時代には、「生涯現役」の時代になります。
それは「老後」が死語になる世界です。
企業の寿命。
職業の寿命。
いずれも短命になりました。
個人が働ける寿命が、 企業の寿命を超えてしまった今、一つの職業に縛られた生き方・働き方は、ナンセンスです。
必死に勉強をし、必死に学歴を築き、必死に資格を得て、必死に就職活動をし、目指していた企業に就職する。
でも、その会社も、その職業も、定年まで存在する可能性はゼロに等しいのです。
今、時代は確実にシフトしています。
「いい学校に入って、 いい会社に入ればハッピー」なんてのは、ファンタジーだということに、気づきながら、未だに古い成功モデルを追い求めているのが現代社会なのです。
経済が右肩上がりの時代。
とにかく「駒」となる従業員が必要でした。
拡大・拡張の時代には、そんな(企業にとっての)優秀な人材が求められました。
わかりやすくその「優秀さ」を表した「学歴」は、ちゃんと武器になりました。
でも、これからの時代は違います。
今は「どこの大学を出たの?」ではなく「何ができるの?」って時代です。
学歴はスペックを示す指標にはなっても、社会を生き抜く武器にはならない時代なのです。
それは就職活動も同じです。
未だに、「会社名」で会社を選ぶ学生が多いのだそう。
これは、とても恐ろしいことです。
実際に自分がやる仕事が何なのかを決めるのは「企業」の側です。
結果、自分の興味・関心と、企業が「与える仕事」にギャップが生まれ、入社早々辞めてしまう若者も多いのだそうですす。
良い高校、良い大学に入り、大きな企業に入れば安泰、という「これまでの成功モデル」は、すでに崩壊しているという事実を知っておいてください。
誰もが野生に帰る時代
人間が働くことのできる寿命と、企業の寿命や職業の寿命が逆転しました。
一つの職業、一つの会社で「生涯」を終えることが限りなく困難な時代になりました。
会社や職業の寿命が短いということは、いつかは、だれもが「野に放たれる可能性」が高いということです。
そうなったとき、僕らは生き残っていけるのでしょうか。
99%の人々は、「与えられた仕事」をこなして生きています。
これは、動物園の動物たちに似ています。
檻の中で餌を待っている状態です。
本人は立派に野生だと思っているのだけれど、実は檻の中で自由を満喫しているのです。
これからは、いつ檻から追い出されるか、先の読めない時代が始まるのです。
野に放たれたら、「与えられている状態」から、「狩りモード」に変わる必要があります。
野生に帰るのです。
ところが、99%の人々は、野生で戦う術を持っていません。
動物園で生まれ、動物園で育ち、その場所を「野生」と勘違いして生きてきたのですから仕方がありません。
今、僕らに必要なのは野生で生き残る力なのです。
それを持たない者は、新たな檻を探さねば生きていけません。
ところが、もはや年功序列は崩壊しています。
これまで経験することでしか得られなかったあらゆる「ノウハウ」が、インターネット上で簡単に検索できてしまう時代なのです。
すると、経験よりも適応力や体力に優れた若者の方が重宝されるようになります。
まして、誰でもできるような仕事は、どんどん機械化されていきます。
人工知能は、もはやあらゆる職業のライバルになる可能性を持っています。
動物園を追い出された人々が、野生で生きる術を持たぬまま、新たな檻を探すことは、とても困難なことのです。
野生で生き残るヒントは、「天才」の生き方にあった。
誰もが「野生に帰る時代」が始まりました。
この時代を生き抜くには、どのようにしたらいいでしょうか。
それは「自分を生きる」ということです。
他人に合わせて生きるのではなく、自分に合わせて生きるのです。
与えられた人生を生きるのではなく、自分で自分の人生を創造していくという生き方です。
「自分を主人公にした生き方」と呼んでもいいでしょう。
子どもは子どもの人生を、あなたはあなたの人生を主体的に生きるのです。
でも、そんな生き方、口で言うほど簡単ではないですよね。
99%の人たちは、世の中の「こうあるべき」に縛られて生きているのですから。
では、そのような生き方をどうすればできるでしょうか。
それは、すでに野生を生きている人々から学ぶことです。
世界を変えた偉人や、社会に大きな影響を与えた人々。
彼らは世の中の「こうあるべき」に生きることなく、自分の人生をど真ん中を生きてきた人たちです。
俗に言う天才であり、偉人です。
僕はたくさんの伝記や偉人伝、自伝を読み漁りました。
すると、天才たちには共通点があったのです。
ここに一つの大切な事実をお伝えしておきたいと思います。
彼らは天才だったから偉業を成し遂げたのではありません。
偉業を成し遂げたから、偉人と呼ばれているのです。
この順序を間違えないでください。
誰もが初めは、今のあなたと変わらない「普通の人」だったのです。
あのジョン・レノンだって、バス停でバスを待つ高校生だったのです。
本書は、世界を動かす天才たちが、天才の芽を発芽させるまでを記録した「発芽ノート」です。
そして、本書を読んだとき、誰の内側にも「天才の種」が眠っていることに気がつきます。
そう。
子どもの中にも、あなたの中にも、「天才の種」は眠っています。
それを見つけて発芽させる。
それこそが、野生に帰る時代を生き抜く力になるのです。