友達がいないと寂しいって本当?

小学生の女の子とお母さん

「教育界の一休さん」に届いたメッセージ

くればやし先生のメルマガで毎朝元気を貰っています。

朝が苦手だけど、自然と6時に目が覚めるようになりました!

 

 

娘の事で悩んでいて、くればやし先生にたどり着き、一年近くになります。

人間関係の良い子になるよう、ただそれだけを願って子供達を育ててきました。

 

 

ですが…新中ニの娘、なかなか友達ができません。

小さな頃から積極的で好奇心が強く、興味がある事には挑戦させてきまささた。

 

 

大人しくて内向的なタイプではなく、人と繋がるのも大好きな子です。

小学校では児童会会長、中学では生徒会など、自ら好んで参加してます。

ボランティアや、市や企業のイベントにも参加しています。

 

 

でも…気づくといつも1人。

年度始めは友達ができても、年度終わりには1人…。

教室で居合わせた子と話はしてるようです。

放課後や休日に会う子はいません。

たま〜に遊んでもその後仲良しが続いているようでもありません。

 

 

大切に育ててきた娘に友達がいない事が、とても残念で情けないです。

本人は1人で大丈夫と言っていますが、明らかにさびしいようです。

 

 

娘にはその事でプレッシャーを掛けるような事は言わないようにして、見守っています。

ですが…、どこかで娘に裏切られた感があったり、
娘を心配してくれる友達が1人もいない事が悲しく、娘を愛せないのです。

新六年の息子は友達が多いわけでもありませんが、毎日誰かしらと遊んだり、出かけたりと楽しんでいます。

 

 

私はPTA、趣味サークル、仕事など、充実しています。

だから尚更同じ女性として、友達がいない娘が情けなくて…。

 

 

自分の価値観を手放す事が必要なのは理解してるのですがなかなかできません。

娘へのこの思い、どのように消化すればよいのでしょうか。

娘の顔を見ると苦しくて…(だから私は遊びに出ちゃいますが)

 

 

ヒントをください。

よろしくお願いします。

 

 

ひとりは本当に寂しいのか?

教室にいつも一人でいる子っているよね。

でさ、僕、その子に尋ねたのね。

「一人でいるの、寂しくない?」って。

 

 

そしたらさ、こんなこと言うの。

「私はひとりでいたいからひとりでいるのに、大人はすぐひとりでいると寂しそうとか、かわいそうとか言うよね。

それ、大人の価値観じゃん?

私はひとりでいたいからいるの。

友達といっしょにいたいときはいっしょにいるの。

それでよくない?」

 

 

うん、それでいいッス…。

それ以来、「ひとりでいること=寂しい」って価値観は変わったよね。

 

 

んで、そういう視点でいくと、たとえば遠足なんかで「自由に班を作ろう」なんてやると、おもしろいことに気づいたんだよね。

 

 

そういう子の方が、さっさとグループが決まっていくの。

ひとりでいるから仲間はずれってのは違うよ。

案外、友達が多そうに見えるリーダータイプが最後まで苦労しちゃって、「◯◯ちゃん、いっしょになろう♡」なんて囲い込みに走ったり。

 

 

あと、厄介なのは、仲良しグループだよんw。

たとえば、男女2人ずつでグループを作ろうなんてやると、もう大変よ。

 

 

3人組、5人組だとむっちゃ揉める(笑)

4人組でも、どんなペアで分かれるかで揉める。

 

 

中学生でも、人間関係のしがらみの中で苦労してんのよ。

学校は社会の縮図ですから。

 

 

この社会で生きていくのも大変だな。

だれとでも仲良くできるって、悪いことじゃないと思うよ。

 

 

そもそも、友達がいると寂しくなくて、友達がいないと寂しいってのは、「友達がいなければならない」っていう固定観念を押し付けているわけだよね。

 

 

それを選んでいるのは、この子なんだよね。

それでよくない?

 

 

その気持ちを選んでいるのはだれですか?

で、娘に裏切られた〜って思ってんのも、悲しいとも思ってのも、愛せない〜!って思ってんのもさ、

それを選んでいるのはだれですか?って話なわけ。

 

 

娘さんがその気持ちにさせてるんじゃないのね。

あなたがその気持ちを選んでいるだけなのね。

 

 

で、じゃあ、なんでそんな気持ちになると思う?

これはもうさ、自分の価値観に合わない部分にフォーカスしちゃうからだよね。

 

 

ウチの妻は、洗い物が嫌いなの。

朝食の食器を片付けず、昼食を作る。

昼食の食器を片付けず、夕食を作る。

だから、鍋と食器で台所が埋まる(笑)

 

 

 

はぁ〜〜!ありえねぇ!って思うのよ。

まあ、「ありえねぇ!」って気持ちを選んでいるのは僕だよね。

 

 

彼女は、何にも思ってないわけ。

僕は汚い台所は嫌いだけど、彼女は平気♡

 

 

ちっ!

じゃあ、それを片付けたい人はだれですか?

 

 

あぁ、俺だよ!

 

 

じゃあ、それを片付けられる人はだれですか?

 

 

あぁ、俺だよ!

 

 

じゃあ、あなたにできる小さな一歩は何ですか?

 

 

洗えばいいんだろ?

洗えば!!!!

 

 

 

 

家事をやるオイラを受け入れ、認め、ゆるし、愛するぜ!

まあ、つまり自分の価値観を押し付けると、人間関係ってうまくいかないんだよね。

 

 

「おい!食器洗えよ!」

「えっ!できないもん!」(涙)

 

 

以上、終了!

 

これがさ、

「俺、やっといたよ」

「ありがと♡」

になるわけよ。

 

 

こっちの価値観を押し付けるより、相手の価値観に合わせた方がハッピーだよね。

結局、自分がどちらの気持ちを選ぶかってことね。

 

 

「腹立つわ〜」も「幸せだな〜」も選べるもんね。

 

 

 

フィルターを変えると、見える世界は変わる

人とつながることが大好きで、児童会や生徒会もがんばってる娘さん。

教室でも居合わせた子とおしゃべり。

 

 

ん?

何が問題なの?

 

 

それでよくない?

 

 

中2女子だとさ、大親友ができて二人でべったりみたいな子もいるんだよね。

他の子とは絡みません!的な子たちね。

 

 

そういうのは、よくないよね。

学校ってさ、社会性を学ぶ場でもあるわけだから、いろんな子と話ができるってのは、将来的な強みになるよね。

 

 

つまり、何が言いたいかっていうと、フォーカスする場所を変えたら、見え方は変わるってことね。

この世界は、自分というフィルターを通して眺めているに過ぎないから。

 

 

見方を変えれば、見え方が変わるわけよ。

 

 

僕のメルマガにも、たまに「残念です」「がっかりしました」って返信が届くの。

それさ〜、勝手に期待しただけじゃん!って思うの。

 

 

勝手に期待して、勝手にがっかりして。

それを選んでいるのはだれですか?って話なんだよね。

 

 

意図した通りには育たない

児童会とか生徒会って、選挙でしょ?

ちゃんと選ばれてるわけじゃん?

 

 

素晴らしいね。

何も問題なくない?

 

 

大切に育てるってのはさ、その子がその子らしく育つことをサポートすることなんだよね。

親の意図通りに育てることではないわけです。

 

 

大人の意図した通りには子どもは育たないよ。

ひまわりの種を蒔いたら、ひまわりの花が咲く。

あさがおの種を蒔いたら、あさがおの花が咲く。

 

 

ひまわりの種なのに、「こんなに一生懸命育ててるのに、あさがおにならないんです!」って嘆いてるようなもんだよ。

 

 

僕も休日に会う子はいなかったな。

ガンガン部活やってたから、休みの日ぐらい自分の時間を過ごしたかったし。

 

 

で、それを見て、親に「あんた寂しいでしょ?」とか言われたら、ブチ切れてただろうね。

校舎のガラス割って、盗んだバイクで走り出しちゃうよね。

 

 

こ〜の、支配からのぅ〜、そつぎょ〜〜おぅ♫

山ほど中学生を見てきた僕の結論はね、親がいらん心配をしないのが一番子どもが伸び伸び育つってことね。

 

 

放任とは違うのよ。

無関心じゃないッすよ。

 

 

大切なのは信じるってことね。

信じてるから手放せるの。

 

 

結局、信じて手放せたら、子どものはその信に応えたいからね。

伸びるよ。

伸び伸び、伸びるよ。

 

 

あさがおでも、ひまわり並みに伸びるんだよ(笑)

 

 

あさがおでひまわりを育てようとすると枯れるんだけど、あさがおをあさがおのまま育てると、ひまわりみたいに育つんよ。

これ、伝わる?

 

 

魔法の質問

この子の素敵なところは100個挙げるとしたら?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。