子どもたちの「ヤル気」を引き出す魔法の言葉

子どもの発想力

叱れば叱るほど苦しくなる

 

清掃活動にまじめに取り組めない子どもがいます。

担任の先生は、その子たちに怒鳴るわけです。

 

「ちゃんと掃除をしなさい!」

 

すると、別の子どもたちが今度はおしゃべりを始めます。

また、先生は叱ります。

 

「口を動かしてないで、手を動かしなさい!」

 

そんなことの繰り返しに疑問を感じている先生はいませんか?

僕もそんな先生の一人でした。

 

叱れば叱るほど苦しくなっていきました

 

 

 

子どもたちを「ヤル気」にさせる言葉

 

あなたが仕事を頼まれたとき、

「がんばろう!」って気持ちになるときはどんなときですか?

 

僕は「ありがとうね」って感謝されるだけで、

(次もがんばろう…)って思います。

 

逆に…、

 

「ちゃんとやりなさい!」

「しっかりやりなさい!」

「まじめにやりなさい!」

 

って言われてヤル気になる人はいますか?

 

僕は、掃除を一生懸命やっている子、みんなに声をかけて回るんです。

自分のクラスか他の先生のクラスかは関係ありません。

会う子、会う子にどんどん声をかける。

 

「すごいなぁ。キレいだなぁ、ありがとね~」

「◯◯くんの雑巾のかけ方は最高だなぁ、ありがとう」

「◯◯さんの黒板消しのあとは、気持ちいいなぁ。ありがとね」

 

感謝を伝えて回るんです。

 

だって、そうでしょ?

 

子どもたちがきれいに掃除をしてくれるから、

僕らはきれいな教室で授業をさせてもらえるんです。

 

そんな風に考えたら、子どもたちに「感謝」しかないんです。

 

「みんなのおかげで今日もきれいな教室になったね。ありがとう」

 

おしゃべりしてた子も、やり出すんです。

ポイントはたった一つ。

 

「ありがとう」と感謝を伝えることです。

 

「ほめる」よりも「感謝」が大事。

 

ほめられてうれしいのは、

上下の関係だった、ちょっと昔の教師と生徒。

今の子どもたちと先生の関係とは違います。

 

だから、やっぱり「ありがとう」だと思っています。

 

「だれかのお役に立っている」

「私は感謝される存在である」

そんな気づきが、子どもたちを大きく成長させていきます。

 

そう考えれば、大人も子どもも同じ人間なのです。

 

「ハッピーな先生」になるためのステップ

 

  先生の「ありがとう」が子どもたちの「ヤル気」を育てる。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。