挑む者を笑うな。

エベレスト登山

いつだって挑むだけ

クラウドファンディングをやって、

映画上映会をやってみた。

 

 

みんなを巻き込んで、

「子どもとつながるしつもんカレンダー」を

作ってみた。

 

 

お母さんたちと完全手作りで、

『子育て万博2018inあいち』なるイベントを

手がけてみた。

 

 

今度は、

『10代の社会貢献プロジェクト』という

企画をスタートする。

 

 

次から次へ、

仕掛けていく。

 

 

大切なのは、

「できるか、できないか」じゃない。

「やるか、やらないか」なのだ。

 

 

半年間、走り続けてきた

『子育て万博2018inあいち』が

終わった。

 

 

僕の心は少しだけ疲れていた。

大きなイベントの中心にいれば、

いろんなものを受け取る。

 

 

良いエネルギーも、

悪いエネルギーも、

全部ぜんぶ。

 

 

だから、

来年はどうしようかな、

と思った。

 

 

でも、

どうせやる。

 

 

どうせやるんだったら、

立ち止まってる意味がない。

 

 

そんなわけで、

翌日には『子育て万博2019inあいち』

の開催を発表した。

 

 

迷うだけ時間の無駄。

「できるか、できないか」なんて

考えるだけ無駄。

 

 

僕はそう考える。

いつだって挑むだけだよ。

 

 

登山家の死

先日、ひとりの登山家が亡くなった。

僕は大阪まで彼の講演会を聴きにいったことがある。

 

 

著書にサインをしてもらい、握手をした。

彼の指は凍傷で9本が失われていた。

 

 

その瞳の透き通った感じを今でも思い出す。

「こんな瞳をした人がいるんだなぁ」と驚いた。

 

 

ファンも多いが、アンチも多い。

アンチの人は実際に彼に会ったこともなければ、

話を聴いたこともないのだろう。

 

 

「冒険の共有」をテーマにネット配信をしながら山に挑むというスタイルだけを切り取り、批判する者も多い。

 

 

彼が本当に伝えたいことを理解しようとせず、

ただ批判だけを繰り返す。

 

 

登頂失敗を繰り返す彼を、

批判する者は笑う。

 

 

己れは「自分の山」すら登ってもいない者たちが

挑む者を笑う。

 

 

「否定という壁」に挑み続けてきた彼を、

いったい誰が笑えるというのか。

 

 

彼は彼の人生をまっすぐに生きた。

他人がとやかく言える領域ではないのだと思う。

 

 

徹底的に叩く文化

今、一番の話題といえば、

アメフトの反則問題だろう。

 

 

僕はいつも思う。

 

 

監督が悪いとか、

選手が悪いとか、

原因究明だとか、

最近の社会は白黒をやたらつけたがる。

 

 

ネット社会はいちいち反応し、

あることないことを書き連ね、

徹底的に叩く。

 

 

少し前までは、

その餌食は元TOKIOの山口さんだった。

 

 

とにかく叩く。

社会に復帰できないほどのダメージを与える。

この圧力って震えるほど恐ろしい。

 

 

アメフトに話を戻そう。

真相究明とか言っているけれど、

本当は「みんな」の中で真相が作られている。

 

 

それに向かって、

ストーリーが展開しているに過ぎない。

 

 

だから、そのストーリーから外れると、

「嘘をついている」と断定される。

 

 

 

政治家や芸能人の不倫問題。

当人たちが否定しても、

それでは世間は納得しない。

 

 

スクープされた時点で、

「みんな」は「不倫した」という

ストーリーで動く。

 

 

「否定」は「嘘」となる。

この社会の「正答」は

「みんな」のストーリーに

合わせた答えである。

 

 

元ファンモンのファンキー加藤さんが

親友のアンタッチャブル柴田さんの奥さんとW不倫の末、

妊娠させるというニュースがあった。

 

 

すごいニュースだな、と思ったけれど、

世間の反応は意外なほどあっさりしていた。

 

 

ベッキーなんて、不倫レベルとしては

全然かわいいものなのだけど、

徹底的に叩かれ潰された。

 

 

一方は世間のストーリーをあっさり認め謝罪し、

一方は世間のストーリーを否定し炎上した。

 

 

もはや大切なのは、

中身の軽重ではない。

 

 

ストーリーに合っているか、

がすべてなのだ。

 

 

相撲部屋の体罰は許されないけれど、ステージ上で世界的トランペッターが中学生をビンタするのは許される時代である。

さっぱり意味がわからない。

 

 

中身の問題ではなく、

事後対応で「世間様の納得のいく答え」を

出すことが大切になってきている。

 

 

ちょっと気持ち悪いなって思う。

 

 

萎縮した社会

子どもたちは、大人たちの姿をよく観察している。

大人たちが弱い者を徹底的に叩くのだ。

そりゃ子どもを取り巻く世界で「いじめ」がなくならないのも仕方あるまい。

 

 

学校は「社会の縮図」なんて言われる。

まさに、小さな「大人の世界」なのだ。

 

 

失敗した者を徹底的に叩く。

失敗を許容し再挑戦をさせようとはしない。

 

 

挑む者を小馬鹿にし、

失敗すれば「それ、見たことか」とあざ笑う。

 

 

そうやって、社会を萎縮させる。

前述の登山家が亡くなったとき、

世間はどんな反応を示しただろう。

 

 

無名の者たちはだれも読みもしない掲示板に、

一生懸命彼を批判・非難する言葉を書き込んだ。

 

 

一方、著名な人たちは、

彼の死を悼み、彼の挑戦を讃えた。

 

 

挑む者だけが知っている

挑む者へのリスペクトを感じた。

 

 

生き方に正解などない。

賛否のない生き方ほど

つまらないものはない。

 

 

人がとやかく言える領域ではないのだ。

彼は彼の人生をまっすぐに生きた。

 

 

 

ただ、それだけのこと。

 

 

 

それで、君は君の人生を生きてるか?

まっすぐに生きてるか?

 

 

 

最後に問われるのは、

そこだよ。

 

 

「だれに?」って、

そりゃ自分自身に問われるのさ

 

 

僕は僕の山を登りたいと思う。

その姿を子どもたちに見せたいのだ。

 

 

さあ、「10代の社会貢献プロジェクト」を始めようか。

 

 

魔法の質問

 何に挑みますか?

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。