オキシトシンにご用心!


オキシトシンをご存知ですか?

 

 

出産のとき、下垂体にある細胞から大量のオキシトシンを分泌します。

それらが子宮や産道を収縮させ、陣痛を引き起こすのだそうです。

また、乳腺を収縮させ、母乳を出させます。 

出産と授乳において大切な役割を果たすオキシトシン。

別名「母のホルモン」と呼ばれています。

 

 

また、オキシトシンは雌雄のペアを作ったり子育てをしたりと、子どもや異性への愛着を司る場所に働きかけるのだそうです。

 

 

海外では、オキシトシンは母乳の出をよくする薬として販売されているのだとか。

この薬を飲むと、我が子に対する愛情が増します。

また、カップルが使うと、触れ合ったり見つめ合ったりする機会も増えるのだそうです。

 

 

ところが、このオキシトシンには別の効果もあります。

それは攻撃性の増幅です。

 

 

子どもやパートナーに対する愛情が増幅する一方、子どもに危害を加えたり子育ての邪魔をしたりする者に対して、攻撃性が増すのだそうです。

子育て中の動物は、子どもを守るため、敵とみなした相手には攻撃的になる習性があるのです。

 

 

子育て中のお母さんは、赤ちゃんに触れ授乳もしていることから、オキシトシンが大量に分泌されています。

愛情を感じたとき、その気持ちは何倍にも増幅される一方、不快に感じたときには、その気持ちも何倍にも増幅されるのです。

 

 

ですから、感情の起伏が激しくなってしまうのも無理はありません。

お母さんが悪いわけではないのです。

それは、動物としての仕組みなのです。

 

 

育児をし子どもを守るために、神様はお母さんをそのようにデザインしたわけですね。

 

 

だから、重要なのはパパさんの関わりなのです。

お母さんは24時間営業、年中無休で働いています。

 

 

先日も、お母さんのための学校PLCで、「週末に旦那さんがゴルフに行ってしまう」という話題が出ました。

 

 

お父さんは、「お父さんモード」のときと「自分モード」のときが存在します。

我が子を目の前にしたときには、「お父さん」になります。

でも、それ以外は「自分」です。

 

 

週末、友だちや上司に誘われればゴルフを入れてしまいます。

もちろん、事前に家族の予定を入れておけば、その日は外してくれるかもしれません。

でも、予定を入れておかなければ他の予定を入れてしまうわけです。

 

 

ところが、お母さんは違います。

生活の中心に子どもがいます。

 

 

子どもの習い事、部活動、お友達と遊ぶ予定。

そういったものに振り回されていきます。

 

 

自分の予定よりも子どもの予定が優先されていきます。

 

 

自分の予定を入れたければ、子どもをどうしようか?と考えるのがお母さんです。

食事のこと、次の日の準備のこと。

考えねばならないことは山盛りです。

 

 

「お母さん」と「妻」という鎧を纏っています。

その鎧を脱ぐことがなかなかできないのです。

 

 

子どもの前でだけ「お父さん」を演じればいい男性とは大きく異なります。

 

 

男性はそこを理解し、どんどんお母さんのサポートをするといいでしょう。

少しでもお母さんが心休まる時間を作るために何ができるでしょうか。

 

 

そういった行動のひとつひとつが愛情を高めます。

 

 

人間は一人では子育てのできない生き物です。

人類は一人では子育てができない。

 

お父さんにはお父さんの役割があり、お母さんにはお母さんの役割があります。

我が家にも、子どもが3人います。

僕に「お母さん」は務まりません。

代わりはできないのです。

 

 

僕にできることは、妻が子どもたちに優しくいられるようにサポートするだけだと思うのです。

彼女が彼女らしく生きられるお手伝いをしていくイメージでしょうか。

 

 

年老いてから妻に捨てられないための魔法の質問

 支えられていると感じるのはどんなときですか?

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。