「好きを仕事に」と言うけれど「何が好きか」がわからないあなたへ


僕は昔、服装に無頓着な男でした。

「学校の先生あるある」なのですが、ジャージばかりに気を使って私服はダサい…みたいな感じだったのです。

 

 

新婚当初、バイク通勤でした。

赤いパンツに黄色いジャケット、青いリュックを背負った僕に妻は言いました。

 

「信号機みたい」

 

が〜ん。

そう、ファッションセンスはゼロ。

服なんてユニクロで十分!と思っていました。

 

 

実は、僕の母親は買い物が大好きなんです。

子どもの頃から、「服を選ぶ」という経験がありませんでした。

 

 

今、母の興味は孫に移っているため、孫の服が大量に届きます。

僕ら夫婦は、子どもの服を買ったことがありません。

 

 

買うのが趣味なんですね。

だから、ありがたく頂戴しております。

 

 

そんなわけで、僕はずっと与えられたものを着て育ってきました。

妻と結婚して、ようやく服屋さんに行くようになったのです。

試着をするとか、好きな服を選ぶとか、そういう経験を始めてしました。

 

 

いろんなお店に行く。

いろんなブランドの服を見る。

ファッション誌に目を通す。

すると、だんだん自分の目が養われていきます。

 

 

最初は選ぶことができませんでした。

「どれが自分の好みなのか」すらわからないのです。

 

 

妻と買い物に行く。

妻が「この服どう?」って勧めてくる。

「似合うよ」って褒めてくれる。

 

 

「あ〜、じゃあ、それでいいよ」

 

そんな感じ。

だって、よくわかんないんだもん!

思考停止状態です。

 

 

「それいい!」ではなく

  「それいい!」。 

 

 

無責任な感じです。

「自分」がそこにないのですな。

与えられたものに囲まれると、人間は成長することをやめてしまいます。

 

 

 

僕はブーツが大好きです。

靴だけはこだわりがあります。

たぶん、靴だけは足を合わせるために、買ってきてもらうということができなかったからでしょう。

 

 

自分で靴屋さんに行って実物を見てきました。

履いてサイズ感や履き心地を確かめてきました。

 

 

だから、何が好きか、何が気持ちいいか、がわかるのです。

自分で選んできたから、目が培われ、感性が育ってきたのですね。

 

 

これ、生きるうえで、とても大切なことなんです。

親が全部を与えたら、ロボットみたいな子どもになります。

選択させることです。

見て、感じて、聞いて、味わって、確かめて、選ぶ!

これですよ、これ。

 

 

選択してきた経験が、

 自分の好きを作ります。

 

 

最近、やりたいことが見つからないという大人が増えています。

「好きを仕事に」とか言うけれど、そもそも何が好きなのかがわからないのです。

 

 

これでは、人生を楽しんでいるとは言えません。

生かされているだけの人生です。

 

 

 

大人も子どもも選択しましょう!

自分で自分の感情と行動を選びましょう!

それが人生を創造することだと、僕は思っています。

 

 

あなたに贈る魔法の質問

 今日は何を選びますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。