子どもに「確認」することが大好きな大人たち


「ねえ、宿題やったの?」

「ねえ、忘れ物ない?」

「ねえ、友達とうまくいってるの?」

「ねえ、勉強、ついていけてる?」

 

 

僕ら大人は、子どもにたくさん確認する。

大人は確認が大好きだ!

 

 

では、子どもと大人を入れ替えてみよう。

 

 

「お母さん、家事はやったの?」

「お母さん、買い物はちゃんと忘れ物なくできた?」

「お母さん、ママ友とは仲良くできてるの?」

「お母さん、お料理とかちゃんとできてる?」

 

 

こんなこと、毎日毎日尋ねられたら、どんな気持ちになるだろう?

 

 

「お父さん、お仕事はやれてるの?」

「お父さん、提出期限とか守れてる?」

「お父さん、部下の心はつかめてるの?」

「お父さん、ちゃんと稼げてる?」

 

 

家に帰るたび、たずねられるのだ。

いや、もう、嫌になっちゃうよね。

 

 

あとさ、確認も大好きだが、追加も大好きだ。

 

「宿題やったの?」

「やったよ!」

「じゃあ、自分でやること見つけて、もっと勉強しろ!」

 

こんな感じで、追加の課題を提案する。

大人って面白い生き物だ。

 

 

「お母さん、家事はやったの?」

「やったよ!」

「じゃあ、もっと美味しい料理が作れるように、もっと勉強しなさい!」

 

とか、

 

 

「お父さん、部下の心はつかめてる?」

「つかめてるよ」

「じゃあ、どうして給料は上がらないの?もっとがんばりなさい!」

とか。

 

 

結局、子どもの立場で考えると、子育てのポイントって見えるんだよね。

確認するのはさ、相手への信頼がないからじゃん?

 

 

つまりさ、「私はあなたを信じてませんよ」を表現しているわけね。

この世界は「鏡」でしょう?

信じるから信じてもらえるし、愛するから愛されるわけじゃない?

 

 

 

毎日毎日確認作業を繰り返していくと、親子の関係って壊れていくのよね。

ほら、旦那さんにも毎日確認作業をしてごらんよ。

 

 

「ねえ、

 アタシのこと、

 愛してる?」

 

 

 

「ねえ、

 アタシのこと、

 愛してる?」

 

 

 

 

「ねえ、

 アタシのこと、

 愛してる?」

 

 

重いわ…。

末期のカップルやん…。

確認作業が増えるほど、関係は壊れていくのね。

 

 

大切なことは信じること。

信じるから手放せるわけさ。

 

 

あなたに贈る魔法の質問

どんなとき、信じられていると感じますか?

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。