学校を面白くするのが仕事です。


僕が教室でいつも考えていたことは、

子どもたちを楽しませるということだ。

 

 

僕は子どもの頃、学校が大好きだった。

でも、先生がクソみたいにつまらなくて。

 

 

荒れた学校だったこともあり、

体罰が当たり前の学校だった。

 

 

とりあえず殴る。

そんな先生が多かった。

 

 

それも理不尽な理由ばかり。

 

 

たとえば、こんなことがあった。

お昼休みに、クラスメイトとドッチボールをやっていた。

そしたら、級友の投げたボールが体育館の屋根に載ってしまったのだ。

 

 

僕らは肩車をし、必死になって、屋根に載ったボールを取ろうとした。

そうこうしている間に、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴ったわけだが、僕らはボールを取らなければ先生に叱られる。

だから、必死になってボールを取った。

 

 

そして、駆け足で教室に向かった。

 

 

すると、教室に入るなり先生は僕らを平手打ちした。

相変わらず「理由」など聞いてさえくれない。

とりあえず、「殴る」なのだ。

 

 

それで、僕は「要らぬ一言」を言ってしまう。

そこがダメなのだ。

だが、そんな僕のこと、僕は嫌いじゃない。

 

 

「お前さ、殴るしかできないのかよ!」

 

 

そう呟くと、級友の倍ぐらい殴られた。

 

 

「学校をつまらなくしているのは大人だ!」

そんな僕の意識は、やがて「先生になろう!」に変わった。

 

 

新卒の頃の僕は、かなり尖っていた。

なにせ「職員室は全員敵」と思って教員になったのだ。

扱いにくい人間だったと思う。

 

 

僕は学校を楽しくしたかった。

不登校の子どもに出会うたび、

「この子が悪いわけじゃない!

 学校がつまらないことが悪い!」

と考えていた。

 

 

つまらない先生にだけはなるまい!

そう思って、教壇に立ち続けていた。

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。