学校を面白くするのが仕事です。

僕が教室でいつも考えていたことは、
子どもたちを楽しませるということだ。
僕は子どもの頃、学校が大好きだった。
でも、先生がクソみたいにつまらなくて。
荒れた学校だったこともあり、
体罰が当たり前の学校だった。
とりあえず殴る。
そんな先生が多かった。
それも理不尽な理由ばかり。
たとえば、こんなことがあった。
お昼休みに、クラスメイトとドッチボールをやっていた。
そしたら、級友の投げたボールが体育館の屋根に載ってしまったのだ。
僕らは肩車をし、必死になって、屋根に載ったボールを取ろうとした。
そうこうしている間に、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴ったわけだが、僕らはボールを取らなければ先生に叱られる。
だから、必死になってボールを取った。
そして、駆け足で教室に向かった。
すると、教室に入るなり先生は僕らを平手打ちした。
相変わらず「理由」など聞いてさえくれない。
とりあえず、「殴る」なのだ。
それで、僕は「要らぬ一言」を言ってしまう。
そこがダメなのだ。
だが、そんな僕のこと、僕は嫌いじゃない。
「お前さ、殴るしかできないのかよ!」
そう呟くと、級友の倍ぐらい殴られた。
「学校をつまらなくしているのは大人だ!」
そんな僕の意識は、やがて「先生になろう!」に変わった。
新卒の頃の僕は、かなり尖っていた。
なにせ「職員室は全員敵」と思って教員になったのだ。
扱いにくい人間だったと思う。
僕は学校を楽しくしたかった。
不登校の子どもに出会うたび、
「この子が悪いわけじゃない!
学校がつまらないことが悪い!」
と考えていた。
つまらない先生にだけはなるまい!
そう思って、教壇に立ち続けていた。
