「手伝って」が言えなくて


うちの妻は「手伝って」と言えません。

僕は「手伝って」と言ってほしい。

 

 

洗濯物を洗濯機にかけたけれど、出発まで1時間しかない。

僕からすると、(なぜこのタイミングで洗濯?)と思うのだけど。

それで案の定、出かけにバタバタと洗濯物を干し出す。

 

 

「手伝って」って言えばいいのにな。

そんなことを感じながら眺めている。

 

 

察しても動かない。

そう、僕はダメ夫。

 

 

(手伝っての一言がなぜ言えないのか?)

 

 

そう思って口に出してみるけれど、「大丈夫!」と一言。

時計を見る限り全然大丈夫じゃない。

 

 

それで僕はしぶしぶ「僕が干しておこうか?」と尋ねる。

「ありがとう!じゃあ、言ってくる」

そう言い残して家を出ていく彼女。

 

 

素でやってるのか、意図してなのか。

「手伝って」と言わなくても手伝わせる才能をもっているようなのです。

 

 

 

あるときなどは洗い終わった洗濯物がカゴにドカンと入っている。

その状態で「行ってきま~す」と言い残して出かけていく。

 

 

知ってか、知らずか。

干し忘れか、意図的か。

 

 

それはわからないけれど。

洗い立ての洗濯物が入ったカゴを見て、黙って干していくのです。

 

 

夫婦2人。

すべての家事を「100」とする。

 

 

彼女が「60」ならば僕は「40」ですし、僕が「60」ならば、彼女は「40」です。

50:50(フィフティーンフィフティーン)でなくとも良い。

 

 

足して100なら良いのです。

 

 

今日は妻、明日は僕。

そうやって補い合えばいいのです。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。