「手伝って」が言えなくて
うちの妻は「手伝って」と言えません。
僕は「手伝って」と言ってほしい。
洗濯物を洗濯機にかけたけれど、出発まで1時間しかない。
僕からすると、(なぜこのタイミングで洗濯?)と思うのだけど。
それで案の定、出かけにバタバタと洗濯物を干し出す。
「手伝って」って言えばいいのにな。
そんなことを感じながら眺めている。
察しても動かない。
そう、僕はダメ夫。
(手伝っての一言がなぜ言えないのか?)
そう思って口に出してみるけれど、「大丈夫!」と一言。
時計を見る限り全然大丈夫じゃない。
それで僕はしぶしぶ「僕が干しておこうか?」と尋ねる。
「ありがとう!じゃあ、言ってくる」
そう言い残して家を出ていく彼女。
素でやってるのか、意図してなのか。
「手伝って」と言わなくても手伝わせる才能をもっているようなのです。
あるときなどは洗い終わった洗濯物がカゴにドカンと入っている。
その状態で「行ってきま~す」と言い残して出かけていく。
知ってか、知らずか。
干し忘れか、意図的か。
それはわからないけれど。
洗い立ての洗濯物が入ったカゴを見て、黙って干していくのです。
夫婦2人。
すべての家事を「100」とする。
彼女が「60」ならば僕は「40」ですし、僕が「60」ならば、彼女は「40」です。
50:50(フィフティーンフィフティーン)でなくとも良い。
足して100なら良いのです。
今日は妻、明日は僕。
そうやって補い合えばいいのです。