ウチの旦那、子どものままで役に立たないの。


男という生き物は、自分に安らぎを与えてくれる者を好むところがありますなぁ。

とりわけ、お母さんという存在は男の子にとって安らぎを与えてくれる存在なんです。

 

 

だって、そうでしょう?

男はわざわざ銀座にまで行って、大枚をはたいてママに会いに行くのです。

どんだけママが好きなのさ?

 

 

ちなみに、昨今の女性はお金をもらってパパに会うのだそう。

それを「パパ活」と呼ぶのだそう。

じゃあ、男性が銀座に行っちゃうのは「ママ活」って呼んであげてくださいまし。

 

 

さてさて、ある奥様のお話。

歳上の旦那様とは職場恋愛の末結婚。

新入社員だったころ出会った旦那様はキャリア5年目。

 

 

今思えばペーペーだけど、そのころはずいぶん先輩に見えた。

尋ねればなんでも答えてくれる、そんな存在。

尊敬できる人。

第一印象はそんな感じだったんです。

 

 

ところが、結婚したら、なんともがっかり。

子どものままの旦那様。

 

 

「あれをやってくれ」

「これをやってくれ」

 

 

これじゃ、子どもが一人増えたようなものじゃない?

彼女はそう感じました。

まあ、とにかく、自分のことが何にもできない男だったのです。

 

 

「私はあなたの母親じゃないし、私はあなたの家政婦じゃない」

 

そう気づいた時には、後の祭り。

ワッショイ!ワッショイ!って感じね。

 

 

男という生き物は、本当に繊細で甘えん坊の生き物です。

ですから、成熟していない男性は女性に「安らぎ」を求めるのですね。

 

 

母性溢れるタイプか、もしくは汚れなき清純派か。

従順な女の子が大好きで、自分を受け入れてくれる女を求めてしまう。

 

 

不倫に走っちゃう芸能人や政治家をごらんなさいよ。

厳しめの奥さんを逃れて、自分を受け入れてくれる愛人に走っちゃうわけです。

 

 

まー、とにかく清らかなタイプがお好きなわけで。

アダルトビデオだって清純派や期待の新人が売れるわけです。

清純派AV女優って、なかなかすごい言葉よね。

 

 

 

男は清らかな人が好きで、甘えさせてくれる人が好きなのね。

その代表が「お母さん」という存在なんでしょう?

 

 

 

女性は男性に対して役割としての「夫」を求めているのに対し、男性は女性に物心両面で「母」を求めてしまう。

そんなところがあるのかもしれません。

 

 

 

何度も申しますが、男は夜の社交場に行っても、ママに会いに行くわけで。

ちなみに、昨今の女性はお金をもらってパパに会うわけで。

つまり、総合して考えますと、男は働いて稼いだお金をママと小娘に会うために使ってしまう生き物なのであります。

 

 

兎にも角にも、昭和生まれの男たちを子どものまま図体だけ大きくしてしまったのは、それまた昭和生まれの母親たちなわけでして。

「何でもやってもらえると思っていたら大間違いよ」ってな子育てに移行していかないと、次の世代もまた、こんな悪習が続くわけです。

 

 

「男は外で、女は家庭で」なんて考え方が古くなって久しいはずなのに、男の子を甘えん坊のまま育てていいはずがございません。

「動ける男子」を育てないと、未来のお嫁さんが泣くことになりまっせって感じなのです。

 

 

 

母として本当に必要な事は男の子をちゃんと「男」にしてあげることです。

女性にママを求めてしまうような、情けない男に育ててはいけないわけですな。

 

 

もちろん愛情をかける。

これは大事。

でも、愛情をかけることを甘やかすってことは違うのです。

 

 

自分でできることは、自分でさせる。

これだけで良いのです。

 

 

先日もウチの長男くんが「お母さん、お茶飲みたい」とか言うわけです。

「あー、じゃあ、淹れてあげるね」なんて妻が言う。

ほらほら、そうやった結果、結婚した後で、「おい、お茶」とか言う夫になるんだぜ、とか思ってみたり。

 

 

ちなみに、ウチの妻は「あなた、お茶淹れましょうか?」なんて、昭和の女房みたいな気の効いたことを言いやがるわけでしてね。

 

 

「おう、頼むよ」なんて僕もこれまた昭和の若旦那みたいに答える。

ところがどっこい、待てど暮らせどお茶は出てきやしない。

 

 

見れば、お茶っ葉入れたまま、急須が放置されている。

いつもこんな感じ。

仕方がないんで、自分でお湯を沸かしてお茶を淹れるのであります。

 

 

あー、そうか。

「お茶を淹れましょうか?」と聞こえたけれど「お茶っ葉だけ入れましょうか?」の聞き違いだったのかもしれません。

「お湯ぐらい自分で入れなさいよ」の合図なのかもしれません。

 

 

子どもには優しいのに…、なんて思ってみたり。

 

 

洗濯カゴに濡れたままの洗濯物。

よく通る声で「行ってきま〜す」なんて言って出かけていく。

 

 

(あぁ、そうか。これは「アンタ、干しときなさいよ」というメッセージなんだろうな)とか思ってみたり。

僕はよく動くタイプの旦那さまだから、いいんだろうけど。

 

 

ある意味、今、妻に育てていただいているわけでございます。

働き者の夫を育てたければ、やらせるしかないのかもしれませんな。

 

 

 

そう考えると、前述の何にもしない旦那さま。

ちょっと放置してみるのもいいかもしれません。

一度別居してみるとか、長期の旅行に出かけるとか。

 

 

妻のありがたみを堪能させてあげる必要があるかもしれません。

 

 

それにしても思う。

ママにお金を使う気持ちが僕にはわからないわけでして。

定価の何倍もするボトルを入れてまで会いたい女だろうか…とか考えてみたり。

 

 

愛妻家の僕は家の方が居心地が良いわけでして、今日も自分で淹れたお茶をすすりながらパソコンに向かっているのであります。 

洗い物して洗濯干して、今日も清々しい気持ちで家事に勤しむのであります。

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。