おおらかな心で、子どもたちに寄り添う


子どもに揚げ足を取られたら

子どもたちの中には、一生懸命先生の粗探しをする子がいます。

板書のミスを指摘する。

テストのミスを指摘する。

対応の雑さを指摘する。

そんな子、今までにたくさん見てきました。

 

そんなとき、若かった僕は、正直言うと、「うっとうしいな」って思いました。

だって、人間ですもの。

一生懸命、人の粗を探そうとしてくる。

「うっとおしいな」って気持ちが、顔にも態度にも出てしまいました。

 

それは、子どもたちに僕の「器」のサイズを露呈してしまうわけです。

 

「器の小さな男だな」と思ったことでしょう。

事実、あのころの僕の器は、非常に小さなものでした。

 

そんな子を愛おしく思ってみる

ちょっぴり自尊心が低くて、劣等感があって、かまってほしくて。

そんな子を、愛おしく思ってみる。

 

僕らは子どもたちに育てられています。

粗を探してくれるなんてありがたい。

そうやってわざわざ改善点を見つけてくれるのです。

指摘してくれたら、素直に改めればいい。

 

「教えてくれて、ありがとう」

「次は気をつけるね」

って笑顔で言えたら、子どもの心ってグラって揺れるの。

 

大きな大きな器で受け止めたい。

そういう子って、先生を怒らせたいだけじゃないんです。

そんな子どもの心の奥の奥に寄り添えたら素敵です。

 

からかってるって捉えるか、求愛行動って捉えるかで全然違います。

かまってもらいたい。

 

だからね、子どもと同じステージに立って、腹を立ててたらダメなんです。

もう一つ上のステージに立って、「ありがとう、ごめんね」って言ってみる。

 

子どもの表情、全然違いますから。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 

 粗を探してくれるなんてありがたいと感謝する。

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。