なぜあの人は私の思った通りに動いてくれないのだろう?

くればやし ひろあき

人は自分の思ったようには動かない。

子どもは親の思うようには育たない。

基本的には「他人」をどうこうすることはできなくて、

変えられるのは自分だけ、だったりする。

 

 

僕のところに届く相談の9割は、「誰かを何とかしたい」という相談だ。

 

ウチの旦那は…。

ウチの子は…。

義理の母が…。

実家の母が…。

学校の先生が…。

 

 

もう、とにかく「周囲の誰か」をなんとかしたい人であふれている。

僕にはその気持ちがどうもよくわからない。

 

 

他人なんで、どうこうすることはできない。

変えられるのは自分だけだ。

 

 

ところが、ほとんどの大人は、その「変えられる」はずの自分すら変えられないでいる。

勇気がない、お金がない、自信がない。

やりたいことがあっても二の足を踏む。

失敗を恐れて踏み出さない。

 

 

決意はだいたい三日坊主だし、

ダイエットは基本的に明日から始まる。

 

 

それなのに、なぜか他人だけは変えられると思っていて、他人を変えようと必死になる。

ところがどうして。

言うまでもないことだけど、僕らは他人に変えられるなんてのは本当に嫌なことだ。

 

 

そもそも人間は変わりたくない生き物で、

よほど意志が強くないと変えられない。

変わるのは、本人の強い意志なのである。

 

 

だから、ほとんどの人は変わらないし、変えられないわけだけど、悩み多き大人たちは自分のことは差し置いて、他人だけは変えられると信じている。

だから、変わらない人たちに怒りを感じ、その感情をメールに載せて、僕にぶつけてくる。

 

 

いやはや、迷惑この上ない。

だから、何度も言ってるじゃん?

変えられないよ、って。

 

 

それよりも簡単に変えられるのは自分自身なのだ。

自分の「ものの見方や考え方」を変えた方が、よほど簡単に変えられる。

 

 

「こんな働き方、いやだ!」と言って会社を変えようとして、変わらない職場を嘆いている人もいるけれど、今の職場を変えるより、自分が勤める場所を変えるほどがよほど早いわけでして。

僕なんかはいつもそんなことばかり考えている。

 

 

誰かを変えようなんて思わない方がいいんだよ。

疲れちゃうもん。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。