なぜあの人は私の思った通りに動いてくれないのだろう?
人は自分の思ったようには動かない。
子どもは親の思うようには育たない。
基本的には「他人」をどうこうすることはできなくて、
変えられるのは自分だけ、だったりする。
僕のところに届く相談の9割は、「誰かを何とかしたい」という相談だ。
ウチの旦那は…。
ウチの子は…。
義理の母が…。
実家の母が…。
学校の先生が…。
もう、とにかく「周囲の誰か」をなんとかしたい人であふれている。
僕にはその気持ちがどうもよくわからない。
他人なんで、どうこうすることはできない。
変えられるのは自分だけだ。
ところが、ほとんどの大人は、その「変えられる」はずの自分すら変えられないでいる。
勇気がない、お金がない、自信がない。
やりたいことがあっても二の足を踏む。
失敗を恐れて踏み出さない。
決意はだいたい三日坊主だし、
ダイエットは基本的に明日から始まる。
それなのに、なぜか他人だけは変えられると思っていて、他人を変えようと必死になる。
ところがどうして。
言うまでもないことだけど、僕らは他人に変えられるなんてのは本当に嫌なことだ。
そもそも人間は変わりたくない生き物で、
よほど意志が強くないと変えられない。
変わるのは、本人の強い意志なのである。
だから、ほとんどの人は変わらないし、変えられないわけだけど、悩み多き大人たちは自分のことは差し置いて、他人だけは変えられると信じている。
だから、変わらない人たちに怒りを感じ、その感情をメールに載せて、僕にぶつけてくる。
いやはや、迷惑この上ない。
だから、何度も言ってるじゃん?
変えられないよ、って。
それよりも簡単に変えられるのは自分自身なのだ。
自分の「ものの見方や考え方」を変えた方が、よほど簡単に変えられる。
「こんな働き方、いやだ!」と言って会社を変えようとして、変わらない職場を嘆いている人もいるけれど、今の職場を変えるより、自分が勤める場所を変えるほどがよほど早いわけでして。
僕なんかはいつもそんなことばかり考えている。
誰かを変えようなんて思わない方がいいんだよ。
疲れちゃうもん。