Japan Kids Fashion Week 2022 バックステージレポート


一般社団法人日本キッズ協会の顧問で、Japan Kids Fashion Week 2022 運営委員会の運営委員も務める くればやしひろあき です。

2022年9月5日から9月7日まで、横浜にある大さん橋ホールでJapan Kids Fashion Week 2022 が開催されました。

 

 

その裏側をシェアします。

ちなみに、運営委員会には無許可で書いています。

(運営委員長に怒られたら消します!ww)

 

↑運営委員長

 

 

 

1.くれちゃんの立ち位置

僕は運営委員会の一員として昨年開催されたJapan Kids Fashion Week 2021から引き続き、バックヤードで、キッズモデルのマネジメントを担当しています。

 

まだ、Japan Kids Fashion Week という名前すらないとき、運営委員長の田中さんと奥様であるリンさんからお声かけをいただきました。

 

 

 

「世界に羽ばたくキッズモデルを育成して、世界にチャレンジさせたい」

とのことでした。

 

 

 

この田中さん&リンさんの世界と日本をつなぐパイプは恐ろしく太く、そのスケール感が大きすぎて、いつも最初は何を言っているのか、どういうことをしようとしているのかさっぱりわかりません。

 

 

今回も

「本場パリコレを日本に持ってくるんだ!」

と言います。

 

 

 

(何を言ってるんですか?)

 

 

、、、が正直な気持ちでした。

 

 

 

たぶんこの話をパッと聞いて、パッと理解できる人はほぼいないと思いますww

とりあえずお二人がやると言うので、(やるんだろうな…)とだけは確信しました。

 

 

 

ちなみに、お二人と急速に距離を縮めたのは2018年の英国旅行。

たまたま同じ飛行機になったという理由で一緒に旅をするという奇跡ww

 

 

 

 

 

「子どもたちと何かをする」と考えたとき、それを外注できるような専門業者はこの世に存在しません。

それで頭に浮かんだのが「僕」だったそうです。

 

 

 

ワタシ、職業、教育者ですから!

 

 

 

「くれちゃん、一緒にやろうよ」

とお誘いいただき、僕はJapan Kids Fashion Weekの運営委員会に加わりました。

 

 

当初、僕は運営委員会の皆さんと同じように煌びやかな衣装を身にまとい登壇して、表彰式でプレゼンターを務めたり、審査に参加する流れでした。

 

 

が、すべてお断りしました。

「表舞台には立ちません。それでいいなら参加します」が僕の答えでした。

 

 

子どもたちをマネジメントする以上、バックヤードで最初から最後まで子どもたちの様子を見ていたいし、保護者とのパイプ役にもなる必要があります。

 

 

それに、バックヤードで何が起きているかを把握している人間が運営委員会に一人もいないと、次回に何を改善したら良いかが見つかりませんし。

 

 

 

子どもたちから見ると、「バックヤードで応援してくれるおじさんお兄さん」の役割でした。

 

 

 

2日目と3日目の午前中は、急遽子どもたちの自主練習会を開催しました。

運営委員長が「やる!」というので、毎日朝早く会場入りして、子どもたちを見守っていました。

僕の役どころはそんな感じです。

 

 

2.僕の仕事 ーキッズのマネジメントー

 

企画は1年以上前からスタートしています。

 

 

誰が何時に来て、どういう流れでヘアメイク、フィッティング、リハ、本番、保護者への引き渡しを行うか、綿密に計画を練ります。

 

 

リハとショーの時間が決まっていますから、そこから逆算して計画を作るんですね。

 

 

さらに、子どもたちが待機する座席配置などを決定。

前回は出演順に並ばせるのに、とても苦労しました。

そこで、Japan Kids Fashion Week 2022 では、待機スペースの子どもたちの座席が出演順になるようにしました。

 

 

衣装に着替えてしまうと、汚す恐れがあって食べさせられませんから、「どのタイミングで食べさせるか」も計画に入れていきます。

 

 

「きっとお腹が減るだろう」と運営委員会がオヤツを用意してくれました。

そこで受付時に保護者にアレルギーの有無を確認するようにしました。

 

 

昨年は途中で飲み物がなくなる子が続出し、補充用の飲み物を急遽用意しました。

今年は大量のペットボトルを用意して、飲み物がなくなったらすぐに補充できるように、いつでも手渡せるように準備を整えておきました。

 

 

ちなみに、「なくなったら申し出る」ができない子もいますから、僕らはさりげなく子どもたちの水筒を振ったりして、中身の量を確認していました。

 

 

子どもたちの顔色に注意して、いつもキッズマネジメントチームは子どもの状態を伝え合っていました。

 

 

保護者からお預かりした子どもたちを最高の状態でステージに送り届け、最後に心身ともに健康な状態で保護者にお返しすること、が僕らのミッションです。

 

 

今回のキッズマネジメントチームは、みんなボランティア。

子育ても後半戦、もしくは子育て終了済みのママさんばかり。

それも保育士さんや現役の学校の先生など、「子どもの専門家」です。

 

 

昨年のJapan Kids Fashion Week 2021に参加した方も多く、わざわざ名古屋から足を運んでくれました。

僕の講座や講演に参加している、いわば「くれちゃんイズムの継承者」ww

パーフェクトな関わりで、子どもたちと関係性を構築してくれました。

 

 

いわば、「チームくれちゃん」という人たちです。

 

カーテンが閉まっていて暗い状態で撮影したので
微妙な集合写真ww

 

 

さて、カメラマンの伊藤さんは、名古屋ではキッズの写真撮影において、知らぬ人はいないような存在で、いろんなキッズイベントで撮影しています。

そんな伊藤さんから昨年に引き続き、「このイベントはなんかあたたかいんだよね」とお褒めの言葉をいただきました。

 

 

この「あたたかさ」を担っているのは、キッズマネジメントチームが子どもたちと良い人間関係を築いたことがすべてだと思っています。

その相乗効果でスタイリストチームやヘアメイクチームとも、良い人間関係を築いていけたんですね。

 

 

不思議な一体感。

バックヤードはそんな感じです。

 

 

「大人への不信感」が生まれると、子どもたちは「壁」を作ります。

人間関係を築き、信頼関係が生まれれば、「ともに最高のイベントを創り上げよう」という一体感が生まれます。

 

 

このことを意識して、子どもたちのマネジメントを行いました。

 

 

 

 

3.プロフェッショナルの仕事

 

Japan Kids Fashion Week 2022 は、いくつもの業者がプロジェクトに参画する連合組織です。

バックヤードで走り回っている運営委員は僕だけ。

 

 

運営委員会とツーカーであるうえに、バックヤードの仕事に専念する人。

これが僕の立ち位置でした。

 

 

いろんな人から

「くればやしさん、これ、どうなってますか?」

「くればやしさん、この演出、あってますか?」

みたいな質問が飛んできます。

 

 

ほとんどの質問は、僕には判断できないことばかり。

ただ「誰にそれを相談すればいいか」だけは察しがつきます。

 

 

ですから、僕はバックヤードで情報を仕分けして、「リンさん、こんなことが起こりました」「田中さん、これ、対応できますか?」「ヒロコさん、これ、お願いできます?」と伝える役割でした。

仲介役、中継役、そんな感じです。

 

 

スタイリストチームと僕の間を取り持ってくれたのは、パーソナルスタイリストの長部愛ちゃんです。

あ、僕とのご縁で運営に加わっていただいた強力助っ人です。

デストラーデとかクロマティみたいな存在です。

 

 

えっ?伝わらない?

 

 

 

ヘアメイクチームとスタイリストチームは、プロフェッショナルとしての矜持を見させていただきました。

 

ヘアメイクは海を眺めながら

 

 

ヘアメイクチームは、ヘアメイクスペースでヘアメイクをするだけではありません。

待機中の子どもたちのヘアを直したり、メイクを直したり。

ずっと立ち仕事。

 

 

舞台裏で「さあ、本番だぞ」と意気込む子どもたちの後ろで最後の最後までヘアメイクを直していました。

与えられた仕事をやって「はい、終わり」ではなく、最後の最後まで「この子たちを最高の状態にするぞ!」という気持ちが伝わってきて、「これがプロの仕事だなぁ」と思いました。

 

 

スタイリストチームは、「ただ服を着せる」だけではなく、「どのように着こなすか」まで考えてくださいました。

袖を捲った方がいい、ここのズボンはもう少し丈を短く、みたいなことをその場でささっとやってしまいます。

 

 

今回は1st Stageで国内ブランド、2nd Stageで海外のハイブランドの衣装を着替えるオペレーションがありました。

約10分で全員が衣装を着替えるのです。

 

 

圧巻のスピードで子どもたちを着替えさせてくださいました。

本当にプロフェッショナルです。

 

 

一つ、事例を紹介。

ファイナリストのREINAちゃんは、花をいっぱい飾られたヘアスタイルで親子共演というステージに上がりました。

終わった10分後にはファイナルのステージが待っていました。

 

 

 

 

時間がない!

 

 

 

 

スタイリストチーム数人で衣装を着替えさせ、ヘアメイクチーム4人でヘアとメイクを同時に直していく姿は、なかなか圧巻の光景でした。

 

 

本人は映ってませんww

 

 

 

そうそう、これもお伝えしておきます。

国内ブランドの衣装は、今回各ブランドのご厚意で、すべてプレゼントさせていただきました。

 

 

そして、そのプレゼント用の衣装をすべて畳んで、手提げ袋に分けて、子どもの名前を書いてくれたのはスタイリストチームの皆さんです。

2日目の夜、21時を過ぎてからスタイリストチームの皆さんは会場に残って作業をしてくださいました。

 

 

 

まさにサービス残業!

ご厚意に感謝です。

 

 

 

 

Instagramを見たら、「メッセージカードまで入っていた」との話も!

僕らも知りませんでした。

ほら、Japan Kids Fashion Week 2022はこういうあたたかさのあるイベントなんです。

 

 

 

4.僕の仕事2 ー審査システムー

当日、僕の大事な仕事は「審査を行うこと」です。

ただし、直接評価に加わることはしません。

 

 

評価システムに関わる人間が評価にも加われば、僕は評価を操作できてしまいます。

ですから、システムは作るけど評価には加わらない、というポジションを選びました。

 

 

 

全国各地で行われたレッスン講師さんによる子どもたちの評価や事前投票の結果などをコンピュータに入力して、結果を算出していくのが仕事です。

機械的にやる、と決めていました。

 

 

 

審査員の先生が審査した結果を書いた用紙が届いたら、僕は一人、黙々と楽屋に篭って入力作業をします。

算出結果を閲覧しやすい形にし、審査員の先生方に楽屋に集まっていただき、内容を確認していただきます。

 

 

機械的にやる!

 

 

 

これが大事なんです。

みんな一生懸命だし、どの子も素晴らしいから、情が入れば迷います。

なので、作業する僕は無心で数字を入力し、算出された結果をそのまま見せます。

 

 

ドライに、ただ入力して、結果を出す

 

 

それを審査員の先生方に見ていただき、OKが出たら、MC用の発表原稿を作ったり、ファイナリストの出席簿を作ったりと大忙しです。

最終日は賞状を書いてくださる方に、それぞれの入賞者の名前を書いていただく名簿なども作りました。

 

 

わりと、時間との戦いでしたので、審査システムは入力すればすぐに結果が出るように作っておきました。

僕が学校現場で通知表の成績を作っていた考え方をベースに、いろんな評価ができるだけ偏ることのないように作りました。

 

 

今回、参加者の中にKAHOちゃんという難病を患っているお子さんがいました。

NHKも独占取材に入る子で、会場にはお母さんも待機していただきました。

 

 

Japan Kids Fashion Week 2022では、すべての子どもたちを僕が面接しました。

面接でも「いつこの命が尽きるかわからないけれど、生きている間に自分ができることを全部したい」と涙ながらに話してくれました。

 

 

運営委員会チームはZOOMの顔出しをせず、面接の様子を見ていました。

恐ろしく情に厚い人たちなので、(こりゃ、絶対泣いてるな)と思い、面接後ZOOMでお顔を拝見したら、

 

 

 

 

画面の向こう側で全員が号泣!!

 

 

バックステージでいつでも休める体制を整えて本番の日を迎えました。

僕らもできることは全部やりました。

 

 

 

それで彼女は、最終日の表彰式で『スキルアップ賞』を受賞しました。

『スキルアップ賞』は初心者クラスの中で、最も力を伸ばした子に贈られる賞です。

 

 

彼女の名誉のため、そして運営委員会の名誉のために、僕は断言しておきますが、彼女の受賞は彼女の力です。

努力の賜物です。

 

 

難病だから賞をあげたわけではありません。

 

 

 

忖度は一切してない!

 

 

 

審査システムを作った人間として、このことだけはハッキリと申し上げておきます。

 

 

 

5.忖度しない審査

予選となる1st Stageが終わって、運営委員会の皆さんに楽屋に集まってもらいました。

1st Stageの結果をもとに、ファイナリスト20名を選ぶためです。

 

 

 

ファイナリストは21名に

 

 

 

そう、当初のファイナリストは20名でした。

ただし、20番目の子は同点でした。

 

 

「どちらかを選ばなければならない」となりました。

 

 

しかし、運営委員長は

「それならば2人ともファイナルのステージに立たせてあげたい」

と言います。

 

 

すぐに演出チームに相談に走ったところ、演出上の問題はなく、ヘアメイクチームもスタイリストチームも対応可能とのことでした。

果たしてファイナリストは21名になりました。

 

 

 

その時点でKAHOちゃんは予選通過は叶いませんでした。

ただ、惜しくも届かない、あと一歩の位置にいました。

 

 

票を操作すれば、つまりはちょっとだけ特別扱いすれば、ファイナリストに残すこともできます。

僕は面接でも涙を流さないドライな人間ですので、念のため確認しました。

 

 

「彼女を予選通過させれば、引き続きNHKさんの取材が入るかもしれません。そういう大人の都合で予選通過させることもやろうと思えばやれますが、どうしますか?」

と尋ねました。

 

 

 

ちょっと性格が悪いくれちゃんなのです。

 

 

 

運営委員長を試してみました!

 

 

 

 

 

だけど!

 

 

 

 

運営委員長はキッパリと

「そういうことはしません」

とおっしゃいました。

 

 

 

 

 

この人はこういう人なんです。

こういう人なんですよー、マジでー。

 

 

他の子もがんばっている。

がんばっていることはどの子も同じ。

 

 

彼女だって、特別扱いなんか望んではいない。

みんなと同じようにやりたいんです。

 

 

 

 

「そういうことをしません」

 

 

 

 

この言葉に運営委員長の覚悟を感じました。

 

 

 

 

でも、その日の夜、心配で眠れなかったそうです。

優しすぎる人なんです、はい。

 

 

Japan Kids Fashion Week 2022を、言わば「生きる希望」にしていた彼女にとって、決勝に残れなかったことは、どれほどショックなことだっただろうと。

 

 

もちろん、その他の33名の子どもたちとその保護者も、どれほど悔しい気持ちを抱えて横浜の夜を過ごしたでしょうか。

 

 

「子どもたちの夢を叶えたい」と活動することは、ある意味では「子どもたちの想いに応えられない残酷さ」も引き受けることになります。

 

 

特別講師でスーパーモデルの結子さんに

「残酷な世界ですね」

と伝えたら

「うん、でも、そういう世界だから。そこで生き残った人だけがモデルになれるから」

とのこと。

 

 

 

 

 

 

言葉に説得力がありすぎるよ、、。

 

 

 

 

 

 

それで表彰式直前の楽屋に話を戻します。

 

 

僕は機械的に審査員の先生から頂いた評価を入力していきます。

審査結果が出たので、審査員の先生方を楽屋にお招きしました。

 

 

その結果、何の忖度もなく、彼女は『スキルアップ賞』でした。

運営委員長は一言、「よくがんばったね、、」とつぶやきました。

 

 

たぶん、それは彼女だけでなく、すべての子どもたちに向けられた言葉なんだと思いました。

 

 

「難病を抱えているから入賞したんだ」と思う人もいるでしょう。

 

 

でも、僕は断言しておきます。

そういうことは一切していません。

運営委員長はそういうことのできない不器用な男なのです。

 

 

 

あんまり褒めると忖度している感じなので
モデルに囲まれてデレデレしている画像も残しておきますww

 

 

 

 

 

6.ファイナリストの戦い

1日目の1st Stageを終えて、ファイナリストが選ばれました。

バックヤードに集められたファイナリストの最初の課題は、「衣装を決める」でした。

 

 

ブランドの世界観を壊してはいけない。

その中でいかにして自分を表現するか。

まさに戦いは、ここからリスタートです。

 

 

1st Stageで着た服と同じ服を選ぶ子も数人いました。

「どうしてその服を選んだの?」

と尋ねたら、

「この服、気に入ってるからもう一度着たいの」

と言っていました。

 

 

ある子も同じように、1st Stageと同じ服を選びました。

でも、お母さん的にはそれはあまり面白くなかったようです。

 

 

そしたら、そのやりとりを見ていた女の子が

「私たちは自分で選んだ好きな服を着たいの。それが一番テンションがあがって、一番最高のステージになるから」

と言い放ちました。

 

 

僕は(この子、素敵だな!)と思いました。

 

 

ある女の子は、「かわいい系ならこの靴。クール系ならこの靴ね。私は一瞬でこの服着たい!って感じるから、服選びに時間はかからないわ」と言っていました。

 

 

フィッティングルームにささっと入って、ささっと出てきて、可愛らしくコーディネートをしている姿を見て、「さすがだな」と思いました。

 

 

そうそう、グランプリを受賞したまひろさんは、衣装選びの時点で「すごいな」と思いました。

自分を表現するのにぴったりの服を選んできたね、というのが感想。

表現者としての才能を感じました。

 

 

 

いや、どの子もそうかな。

自分をどう表現するか、わかっている子が残っている。

そんな印象でした。

 

 

そのあと、ヘアメイクさんと「こんな髪型で、こんなメイクで」と相談に行きました。

もう、みんな、こだわりが強すぎて、リハーサルのギリギリまで相談してました。

 

 

相談だけでは埒があかなかったのか、実際にヘアメイクをしているところもあって、みんな真剣勝負なんです。

 

 

ファイナリストに残った子のやりとりを見ていると、「ちゃんと自己主張できる」はキーワードだな、と思いました。

 

「こういう衣装をこうやって着て、こんなメイクしたい!こんなヘアにしたい!」がちゃんと主張できる。

違うときは「違う」ってちゃんと言える。

 

 

そこに大人と子どもは関係なくて、表現者として「ちゃんと自己主張できる」は重要なんだな、と思いました。

 

 

↑僕もデレデレしてみましたww

 

 

 

ちなみに、バックヤードは「戦い」ってほど、殺伐とはしていません。

ともに戦う戦友のイメージですね。

子どもたち同士も、大人と子どもも。

最高のステージをみんなで創るんだという心地よい緊張感が漂っていました。

 

 

7.現場に立つ

イベント当日。

スケルトン状態の大さん橋ホールに、大きな櫓が組まれ、ステージが準備されていきました。

今回のイベントを総合プロデュースしてくれたのはレキップ・トロワさんです。

 

 

みんなが「あーだ!こーだ!」というのを全部受け止めて、演出を作っただけでなく、バックヤードも全部整えてくれて、各スタッフチームも集めてくださいました。

 

 

村上さん、若いのにすごい男だねって思いました。

 

 

僕ら運営委員会チームがビックリしたのは完成したステージを見たときです。

いただいた「完成予想図」と目の前にある本物のステージがまったく同じだったのです。

 

 

「すげえな!」

 

、、、思わず叫んじゃいました。

 

 

 

 

 

バックヤードには100人を超えるスタッフが常時働いていました。

ケータリングスペースのお弁当は、そこにいる人数分、毎食届きます。

宿泊しているスタッフもたくさんいます。

 

 

人件費だけでいったいいくらかかってるんだ???

、、、と正直思いました。

 

 

観覧者が座る椅子もパイプ椅子じゃありません。

クリスタルの椅子をあれだけの数、準備してくださいました。

 

 

衣装はパリから運ばれてきます。

そのお値段だけでも計り知れません。

そして、それらは夜通しスタッフさんたちがアイロンでシワを伸ばして、衣装のコンディションも整えてくださいます。

衣装を保管するスペースも借りねばなりません。

 

 

 

100着以上の衣装を運ぶスタッフ

 

 

 

レッスンは全国各地で開催しましたし、Japan Kids Fashion Week 2022が認定する一流の講師さんにお願いしていますから、レッスンだけでもかなりお金がかかります。

講師料は知りませんww

 

 

 

大阪の講師さんはお友達だった!

 

 

 

世の中には心ない人たちがいて、「参加費が高過ぎてボッタクリ」とか「お金持ちの子しか参加できないイベントだ」とか揶揄する人もいるようです。

 

 

でも、ちょっと計算したらわかりますが、その参加費でも全然採算が取れないと思います。(ちなみに、僕はお金のことはノータッチなので知りません)

 

 

大丈夫なんですか?

 

 

と、いつも思ってます、マジで。

大口のスポンサーを募らないですしね。

大口のスポンサーから「この子をファイナリストにしてくれ」「この子をグランプリにしてくれ」と言われたら、忖度せざるを得ないでしょう。

 

 

子どもの夢を応援するためにJapan Kids Fashion Weekをスタートしたのに、大人の都合に子どもが振り回される状態にしてはいけないという運営委員会の思いがあります。

 

 

だからこそ、このイベントはあたたかいんです。

思いに賛同した人だけで作り上げる、ある種の手作り感と言いましょうか。

 

 

プロ集団だけど、お金のためではなく、子どもたちの夢を叶えるために必死になる大人たちの姿がそこにあります。

 

 

叩きたい人は叩いてもいい。

むしろ、叩かれた方が燃える人たちだから。

必死にがんばる子どもたちがいて、その裏で必死にがんばる大人たちがいて。

 

 

自分たちは絶対叩かれない場所から吠えている。

それ、情けなくないですか?…と僕なんかは思ってしまいます。

 

 

Japan Kids Fashion Week 2022運営委員会の皆さんは、パッションだけで生きている人たちなので。

無事にイベントが開催されて本当によかったです。

 

 

 

イベント終了後、「チームくれちゃん」で打ち上げ
遅れて運営委員会も合流しました!

 

 

終了後、運営委員長とお酒を飲みながら、「最初は詐欺師集団と言われていたね」と笑いました。

 

 

金だけパクッて逃げるんじゃないか、とか

イベントやらずにトンズラするんじゃないか、とか

 

 

なにせ出演した友達からも「くれちゃん、このイベント、詐欺じゃないよね?」と問い合わせが来ましたからww 

 

 

世の中って本当、叩いてスッキリしたい人間が多い。

マジでくだらない。

 

 

そんな姿、子どもたちに見せるんじゃないよ!って僕は思ってます。

あ、これは運営委員の皆さんの意見じゃないんで、叩くなら僕を叩いてくださいねww

 

ファイナルの日は運営チームの高柳さんのお誕生日

みんなでお祝いしました

 

 

 

何はともあれJapan Kids Fashion Week 2022を無事に開催することができ、ホッと胸を撫で下ろしております。

 

 

 

 

運営委員長の田中さんとリンさんは、

「パリに子どもたちを連れていきます」

と言っています。

 

 

ほら、また何か、よくわからないことを言い出しましたよ。

 

 

2年前、3年前?

「パリコレを日本に持ってきます」

というわけのわからないことを言い出して、それを実現させた人たちです。

 

 

 

「パリに子どもたちを連れていきます」

と言うので、連れていくのでしょうが、「どういうこと?」はそのうち発表があるんだと思います。

この人たちはやっちゃう人たちなんで。

 

 

 

Japan Kids Fashion Week2022の運営に携わった皆様、本当にお疲れ様でした。

そして、子どもたち、僕の中では全員が、、

 

 

 

グランプリです!

 

 

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。