「わかってもらいたい」という気持ちを理解しないと、人はいつもすれ違う
感情にフォーカスしないと、人間関係はうまくいきません。
基本的に人は「わかってもらいたい生き物」です。
ある日の会議で、一人の男の子が話題になりました。
思春期というのは、心が曇り空になったり晴れたりと大忙しです。
それで先生たちは
「最近の言動、ちょっと気になるよね」
と話していました。
担任の先生は若い男性でした。
「明日、ちょっと話を聞いてあげてもらってもいい?」
と主任の先生が声をかけました。
すると、彼は顔を真っ赤にして
「僕はちゃんとやってます!」
と言いました。
それで僕は
「うん、それはわかってるよ。いつもありがとね」
となだめました。
そのうえで
「最近の○○くんの言動が気になるからさ、ちょっと声をかけてあげてほしいんだよ」
と伝えました。
でも彼は
「僕はちゃんとやってます!」
と言うのです。
誰も責めていないのにな。
でも、彼はそれを「責められている」と感じたのです。
そういえば、「なかなか担任の先生をやらせてもらえない」と嘆いていました。
自分より若い人たちが担任になるのに、自分は任せてもらえない、と。
彼は自信をなくしていました。
担任を任せない理由をきちんと説明することもなかったのでしょう。
管理職は自分のことを理解していない、評価していないと捉えていました。
一方で、会議に参加している人たちの表情は、明らかに「なんか面倒くさい」という雰囲気です。
みんな忙しい中、限られた時間で会議をしています。
クリエイティブにアイデアを出す場に「個人の感情」を持ち込んでしまうと、「なに、こいつ?」となってしまいます。
彼はみんなに理解してもらいたい。
みんなも彼に理解してもらいたい。
そんなすれ違いの時間でした。
「感情」を理解してもらいたいだけなんです。
でも、「職場」の難しさは、同僚の感情を理解する時間的余裕がないことだと思います。
それをしていては、いつまで経っても会議が終わりません。
「僕は担任ができなくて悲しかったです」
「そうか、悲しかったんだね」
そういうことは学生時代ならともかく、職場で求められても困ってしまいます。
だから、人間関係は難しいです。
一昔前は飲みニケーションなんてものがあって、気心の知れた人たちと飲みに行って、そんな場で「気持ちのシェア」が行われていたわけです。
酒場に愚痴を置いて、翌朝からまた元気に出社していたわけですけどね。
昨今は、そういうことが難しい時代になりました。
みんなわかってもらいたいんです。
でも、そのためには工夫が必要だということですね。
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