Maintenance Function型リーダーは、みんなを置いてきぼりにしないように気をつけろ!
リーダーシップというのは、運動神経と似ている。
運動神経が良いからといって、あらゆるスポーツに精通しているかというとそうではない。
サッカーやバレーボールなど、球技が得意な人もいる。
水泳やマラソンが得意な人もいる。
「運動神経がいい」というと、なんでもできそうだけど、実はそうではない。
ボールの扱いは上手いのに、泳ぐのはめっぽう苦手とか。
短距離走はとても早いのに、持久力はないとか。
人によって得て不得手がある。
万能な人間などいないのである。
これはリーダーシップにも当てはまる。
リーダーシップを2つの指標で考えたい。
次のマトリックス図を見てほしい。
縦軸に取ったのはPerformance Function。
チームが目標を達成するために、チームメンバーに行動を促すための行動力である。
リーダーがチームメンバーに「やるべきこと」を示し、それを実行するために行動を促す。
そんな力である。
ある意味ではわかりやすいリーダーシップといえる。
横軸に取ったのはMaintenance Function。
チームを維持していくために、チームメンバーをフォローアップしていく行動を指す。
メンバーの進捗状況や心の状態を把握し、ケアしていくような行動である。
Performance FunctionもMaintenance Functionも、どちらも高いのが望ましい。
陸上競技も水泳も、短距離も長距離も、球技も格闘技も得意。
確かに理想的ではあるけれど、現実的にそんな怪物はなかなかいない。
人間はどうしたって偏る生き物である。
では、あなたのリーダーシップはこのマトリックス図のどこに位置しているだろう?
なお、この二つの指標でリーダーの力量を考えることをPM理論と呼ぶ。
目標達成に向けて行動を促せるリーダーをPerformance Function型リーダーと名付けよう。
逆に、フォローアップに優れたリーダーはMaintenance Function型リーダーである。
あなたはどちらのリーダー気質を持っているだろう?
僕が学年主任だったとき、明らかにPerformance Function型リーダーだった。
「いついつまでにこれをやりなさい」
「これはこうやってやりなさい」
明確に指示を出した。
「できないはずがない」
そう思っていた。
結果として、できなかった。
そして、そのできていない状況は把握すらできていなかった。
状況が把握できていれば、いくらでも手の打ちようがあった。
しかし、誰も「できていない状況」を話さなかった。
いや、話せなかったのだ。
Performance Function型リーダーの典型だった僕は、どんどん業務を進め、結果としてみんなを置き去りにした。
「俺について来い」と思ったけれど、誰もついて来れなかった。
目標達成型のリーダーであるPerformance Function型リーダーは、フォロワーシップを欠きがちである。
僕もその轍を踏んでしまった。
リーダーにもまた得手不得手がある。
Performance Function型リーダーもMaintenance Function型リーダーも万能ではない。
「万能ではない」ということの自覚がリーダーとしての成長を促すのだと思う。
あなたはどちらのタイプだろう?
メルマガ登録
毎朝6時に「人間関係づくり」をテーマにしたメルマガをお送りしています。
↓↓↓画像をクリックして登録してくださいね。