成功か失敗かという結果より、プロセスが大事

学習の過程

子どもたちにどんな目標を設定させますか?

いつもテストで10点や20点という子がいます。

もちろん、100点満点のテストですよ。

さぁ、その子たちに次のテストの目標を決めさせてください。

 

よくやりますよね。

次のテストで何点取りたいか?

そのためにどんな勉強をするか?

テストにむけてのモチベーションアップをねらって考えさせることがあります。

 

子どもたちはどのくらいの点数を書いてくるでしょうか。

30点?

40点?

50点?

 

では、いつも10点しか取れないのに「目標は100点!」という子がいたら、みなさんはどう指導しますか?

 

「結果」ではなく「過程」に目を向ける。

いつも10点の子の目標が100点だとしたら…、

 

「そんな点数、取れるわけないでしょ?」

「もっと現実を考えなさい」

 

そんな指導をしてしまうかもしれません。

 

そうやって、到達できそうな目標を立てさせる。

それが教育なのだろうか。

僕はいつもそんな葛藤を抱えています。

 

いつも10点の子。

目標を100点から30点に下方修正。

それで、30点取りました。

パチパチパチ…。

 

平均60点のテストで30点。

でも、よくがんばったね!

それが成功体験だ!と大人たちは言うけれど。

 

本当に、子どもはそれを「成功体験」だと思うのでしょうか。

 

だから迷うんです。

大人が勝手に子どもの天井を決めていいのか。

とはいえ、現実的には100点は難しい。

 

僕は、そんな迷いの中から、ある気づきをいただきました。

 

それはね、点数の目標は、「結果」に対する目標だということ。

だけど、本当に大切なのは「プロセス」です。

だから、目標を立てるなら「プロセス」に対する目標がいい。

 

「いつもより30分長く勉強する」でもいい。

「テストまでにノート1冊使い切る」でもいい。

そんな「過程」に対する目標が大事。

 

その結果、テストの点数に反映されていればうれしい。

だけど、テストの点数に反映されていなかったとしても、そこまでの過程で成長した自分がいるはずなんです。

 

それって、子どもたちには気づきにくいものです。

だから、「先生」が必要なんです。

 

その「プロセス」でのがんばりを評価してあげればいいのです。

何点取れたから成功。

何点取れないから失敗。

そんな成功と失敗しかない場所を学校とは言わないと僕は思います。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

「プロセス」に対する目標と評価が大切です。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。