伸びていく子、伸びていく先生が見つめているもの
急に力をつけてきた女の子の話から学ぶ
ある女の子とお話をしていたときのことです。
その子は、勉強があまり得意な子ではありませんでした。
ですが、急に力をつけてきたのでした。
その子の話に大きな気づきをいただきました。
「私、気づいたんです。
私って頭悪いじゃないですか〜。
わかるまで時間がかかるんです。
ゆっくりなんです。
だから、授業のスピードについていけないんです」
それで、どうしたの?
「家で、先にやっていけばいいんだって気づいたんです。
だって、学校の勉強って教科書に書いてあるじゃないですか?
だから、先に教科書でゆっくり勉強するんです。
ゆっくりやれば、わかるから」
なるほどなぁ。
それで?
「家でわかってから、学校で授業聞いたらわかるんですよね。
私には、それが合ってるなぁって。
私、遅いんですよね」
彼女が力をつけていくことができた理由。
伸びる子には特徴があります。
学び方は人それぞれ
勉強が難しいんだ!
先生の教え方が悪いんだ!
こんな頭に産んだ親が悪いんだ!
そんなふうに自分の外に原因を探しても、何も解決していきません。
彼女は、自分が他の人よりも理解に時間がかかることに気がつきました。
自分の内面に目を向けました。
そして、どうしたらうまくいくかを考えました。
時間がかかるのならば、時間をかければいい。
そうやって、自分の中に課題を見つけました。
彼女は頭が悪いわけではないんです。
理解の速度がゆっくりなだけです。
そのことに気がつくことができました。
ですから、彼女はとても賢い子なのだと思います。
自分の中に課題を見つけられる子は伸びていく
生きていれば苦しいことはたくさんあります。
うまくいかないことが、山ほどあります。
そんなとき、自分の中に課題を見つけられる子は伸びていきます。
「どうしたら、うまくいくだろう」
「自分に何ができるだろう」
そうやって、自分を変えていこうとする子です。
友だちとうまくいかないとき、どうしたらうまくいくかな?って考えられる子。
あの子が悪いんだ!って考えてしまう子。
どちらが素敵な人間関係をつくれるでしょうか。
勉強ができないとき、どうしたらわかるようになるかな?って考えられる子。
こんなの難しくてできないよ!
こんなこと勉強して意味あるの?
って考えてしまう子。
どちらが、力を伸ばすでしょうか。
内部要因思考で自分の中に課題を見つける
自分の中に課題を見つけようとする『内部要因思考』。
自分の外に原因を探そうとする『外部要因思考』。
先生の世界も同じです。
変えられるのは自分だけなのです。
自分の外に原因を見つけてもそれを変えることはできません。
同僚が悪い。
生徒が悪い。
保護者が悪い。
地域が悪い。
そんなことを口にしたところで、なにも解決はしていきませんよね。
簡単に変えられるもの。
変えようと思った瞬間に変えられるもの。
それは自分です。
自分だけです。
だから、いつも考えるのは、自分に問いかけることです。
「どうしたらうまくいくだろう?」
そうやって自分の中に課題を見つけようとすると、教室の見え方が変わります。
ハッピーな先生になるためのステップ
問題にぶつかったときは、自分の中に課題をみつけていく。