班で話し合った内容を一瞬でまとめる方法

アクティブラーニング

非効率な授業は間延びします

 

班で話し合うような授業が増えてきましたね。

講義型授業から21世紀型の授業へ、少しずつ転換されてきています。

 

とはいえ、小中学校の先生は少なからず、班活動は取り入れていたはず。

これからは、そんな授業がメインになっていくのでしょうね。

 

さて、班で話し合った内容をどう学級全体に拡げていくか。

苦労されている先生もいるようです。

 

1班ずつ発表させている先生はいませんか?

すべての班に発表させて、間延びした授業は残念です。

 

結局、挙手させて発言させてしまう授業もあります。

せっかくそれぞれが話し合って考えたのに、結局手を挙げる勇気のある者の意見だけで授業が進行していくとすれば、これまた残念です。

 

そのうえ、それはとっても効率が悪い方法です。

 

簡単な方法がありますので、ご紹介しますね。

 

黒板なんて道具なんだから

クイズ番組で、よくあります。

「答えを一斉に見てみましょう!ポン!」

と司会者が言うと、答えが一斉に出てくるやつ。

 

あれを教室でもやればいいんです。

 

みなさんの学級は、何班編成ですか?

班の数だけ、黒板を分割します。

 

8班編成ならば、黒板を8分割、チョークで線を引きます。

9班編成ならば、黒板を9分割、チョークで線を引きます。

 

で、子どもたちにこう言うのです。

 

「考えがまとまった班から、黒板に書きにおいで」

 

1班ずつ尋ねて、先生が板書するという方法は非効率。

子どもたちに書かせれば、圧倒的に短時間で情報はシェアできます。

一瞬で黒板が埋まります。

 

でね、その情報をもとに、学びを深めていくんですね。

たとえば、同じ意見、異なる意見で色分けさせるとか、理由を尋ねるとか、やり方はいろいろです。

 

黒板は先生が書くものなんて、法律はどこにもない!

あれは、教具です。

道具です。

 

黒板の使い方を変えるだけで、教室は変わります

この方法を使うと、こんなこともできます。

「口という字に、2画足して書ける漢字をかけるだけ書きなさい」

「魚へんの漢字を書けるだけ書きなさい」

なんてゲーム。

盛り上がります。

 

登場人物をすべて書き出しなさい。

筆者がそう考えた理由を書けるだけ書きなさい。

◯◯と聞いて思い浮かぶものを書きなさい。

 

こんなの投げかけて、書けた子から板書する。

もしくは、一人ひとつだけ板書する。

 

まぁ、やり方はいろいろですが、「黒板は先生の考えをまとめるもの」という古〜い考え方を手放すだけで授業は変わります。

そもそもね、先生が板書すると、その時間、間延びするんです。

だって、先生が背中向けている間、子どもたちは手持ち無沙汰!

 

僕は子どものころ、あの時間がいらんわ〜って思ってました。

 

どうしても写させたかったら、印刷すればよくない?

板書写さないと、「ノートを書く力がつかないじゃないか」という先生がいます。

それはノートを書く力ではなく、写す力ですからね。

ただの『作業』ですよ。

 

それに大丈夫!

あと数年で、板書なんてダウンロードする時代が来るんだから。

たぶんね…。

 

ハッピーになるためのステップ

  これまでの常識は、これからの非常識かもしれないよ

 

 

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。