ネットの空気に違和感。世界で戦う日本人


サッカーのワールドカップが開幕して1週間が過ぎました。

寝不足の人もいるかもしれません。

 

さて、開幕戦のブラジル対クロアチア戦を閉じかけた瞳で見ていると、主審は日本人の西村さん。

 

思わず「おぉ…開幕戦の笛を日本人が吹く時代が来るとは…」と感慨にふけりました。

ネイマールなど世界を代表する選手に囲まれながら、臆することなく毅然とした態度でゲームをコントロールしていました。

 

問題の場面は後半。

ゴール前でクロアチアの選手がブラジルの選手を倒してしまい、西村さんはPKを指しながら、タッチラインへ走りました。

駆け寄るクロアチアの選手たち。

8万人のブラジル人サポーターは大熱狂。

 

私は「難しい判断をよく決断したな。」とただただ感心しました。

 

私も中学生の大会では、よく主審をやりましたが、PKの判定というのはとても難しいものです。

一点で試合が決まってしまうこともあるスポーツです。

子どもたちの3年間が、その判定で決まってしまうこともあると考えると、本当に迷うこともあります。

 

しかし、私の感じたものとネットの空気は違いました。

「誤審だ!誤審だ!」と騒ぐ人、「試合を台無しにした」 と嘆く人…。

そして、それを煽る(あおる)空気。

 

世界中が注目する舞台で活躍し、自分よりも体の大きな外国人に囲まれても、毅然とした態度で自分のジャッ ジを伝える姿は、同じ日本人として誇らしい姿でした。

 

私たちも本田も香川も西村さんも、みんな同じ世界で戦う国際人です。

温かく応援したいと思います。

 

それにしても、8万人が注視するスタジアムの中心で、落ち着いてPKを決めたネイマールはさすがでした。

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。