「どうしてこの子にイライラするのだろう」と思ったら

子どもを叱る

毎朝、遅刻してくる子

毎朝、遅刻をしてくる子っていますよね。朝起きるのが遅いんでしょう。たぶん、その子だけの問題ではなく、家庭全体の朝のスタートが遅いのでしょうね。

 

なので、僕は遅刻をあまり叱る気にはならないのです。

ついつい遅刻してきた子に出会うと、「なにか会ったの?」「起きれなかった?」「朝ごはん食べた?」って聞いてしまいます。

途中まで迎えに行って、一緒に門まで走ったりして。ついつい、寄り添ってしまう。これはもう習慣。

 

「どうしてこの子は遅刻してしまうのかな?」

「この子がハッピーになるために僕にできることは何だろう?」

そうやって、いつも『問い』をつくること。いつだって変えられるのは自分だけですから。『問い』をつくれば『答え』は見つかります。あとはソイツを実行するだけ。それが僕らの志事なんです。

 

THE反面教師

感情的に叱っている先生を見るといいですよ。叱っている先生の側に立って腕組みしながら、子どもを見ている先生いませんか?

 

逆です、逆

 

子どもの側から、その先生を見てください。そっち側から見たら、よくわかります。

 

あ〜、こりゃ、ダメだなって気づくはずです。感情的に叱ってる人って、むちゃくちゃ小さく見えるから。子どもの側から見てみる。これはオススメです。

 

以前ね、すごく勢いで叱っている先生がいました。

 

「時間を守れないと社会に出てから苦労するよ!」

「何度遅刻したらわかるの!」

 

でもね…。

その先生、よく遅刻していたんです(笑)

 

(すごいなぁ…)

心からそう思いました。ハッピーな先生になるためのステップ…、、自分のことは棚に上げて指導する…。

 

いやいや、ダメでしょ!

 

自分ができていないことを指導するとき、人は感情的になる

なんの根拠もありません。でもね、そんな感じしません?

たぶんね、叱りながらできていない自分自身にも腹が立ってくるんじゃないかなって思う。

 

僕はよくしゃべります。で、そんな自分のことがちょっと嫌いです。「黙ってりゃいいのに」って思うことがあるんです。でも、ついついしゃべってしまいます。ですから、会議が長引きます…。

だからでしょうか。

「おしゃべりな先生」を見ると、イライラします。

 

子育てしてるとホントに思う。我が子って自分のコピーなんです。我が子の中に、ちゃんと自分のDNAがあることを、親は感じると思うんです。だってね、情けない部分ばっか似てるんです!で、そこにイライラするのです。

 

よく泣くな〜!

自分勝手だな〜!

ダラしないな〜!

ルーズだな〜!

 

ぜんぶオレじゃん!

 

自分のダメな部分ってイライラするんだと思います。

 

提出物がよく遅れる先生が、提出物出せない子にイライラしていたり。

素直じゃない先生が、素直じゃない子にイライラしていたり。

みんなと協力できない先生が、みんなと協力できない子にイライラしたり。

遅刻する先生が、遅刻する子にイライラしていたり。

 

逆に言えば、子どものことでイライラしたら、「そのイライラはどこから生まれたのだろう?」って考えてみるといいのかもしれません。

 

我が子の「ここダメだな〜」ってポイントが見えたらね、「あ〜、それオレのDNAだな〜」って思ってみる。

そうすると、割り切れます。

「怒ったってどうしようもないじゃん」

 

そうやって受け止められたら、きっと感情的に叱ることはなくなると思います。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 自分の中にあるものに腹が立っていると知るだけで、寄り添えるようになる。

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。