雑談力を磨く

先生の雑談

5分10分の隙間を生かす

隙間の時間ができることがあります。

そんなとき、どんな雑談ができるか。

これ、結構重要なポイントだと思います。

 

ついつい難しいことを話そうとして、気がつけばお説教のような雰囲気になってしまう。

なんらかの活動や自習にしてしまう。

 

 

余った時間ってのはね、子どもたちが席に着いてこちらに意識を向けているんです。

もったいないなって思います。

 

授業で習ったことは忘れるのに、雑談だけは覚えていたりしませんか?

保護者会や懇談会、教育相談はじっくり聴けばいい。

授業時間や学級活動なんかに生まれた隙間は、あなたが話す絶好の機会なの。

 

鉄板のネタ

「上海にもコンビニがあるんですね。

ファミリーマートやローソンがあるんですね。

で、冬場になるとちゃんとレジの横に『おでん』が並びます。

 

ただし、問題があります。

日本のコンビニと同じで店員さんに注文しないと取ってもらえません。

「ガンモと大根とちくわ下さい」って言わなきゃいけないんです。

 

だけど、ガンモと大根とちくわって単語がわからないんですね。

中国語、話せないので。

 

で、どうしたか。

女の子の店員さんに、「君が好きなのは何?」って尋ねるんです。

 

你喜欢什么?(何が好きですか?)

というとっても簡単な中国語です。

すると、彼女は何かを話すんですね。

はっきり言って何言ってるかわからないんです。

でも、いいんです。

 

次にこう言います。

我要你喜欢的。
この中国語が正しいかどうかわかんないんだけど、なんとなく伝わるんです。

 

君が好きなものが僕は欲しい。

そう言うとね、ニコって笑ってテキトーにおでんを入れてくれるんです」

 

 

ここまで話すと、子どもたちは「ナンパだ」とか「奥さんいるんでしょ?」とか言うわけです。

で、この話はここからが大事なんです。

 

 

「でもね、うまくいかないときもあるんだよね。どんなときだと思う?」

 

子どもたちはまた、あーだこーだと言います。

 

「君の好きなものを僕は食べたいんだ!って言ってうまくいかないとき。それは…、店員さんが男だったとき!」

 

爆笑です。

文字にして伝わるかはわかりませんが…。

 

雑談力はアンテナを立てるところから

毎朝、笑える話をするということを自分に課していました。

毎朝です。

これは子どもたちとの約束でした。

 

毎朝、子どもたちから爆笑を勝ち取ると心に決めます。

すると、僕らのアンテナはネタを探すようになります。

 

さきほどの『おでん』の話だってそうなんです。

ファミリーマートで男性の店員さんに「君が好きな物が僕は欲しい」って伝えたら、嫌な顔されて「何言ってんだ?」みたいな態度だったんです。

その瞬間、ピカーン‼︎‼︎

閃いた!

 

「これは、明日のネタになる!」

 

実はこれ、話術ではないんです。

アンテナの問題なのです。

 

ハッピーな先生になるためのステップ

 日々、子どもたちを喜ばせるネタ探し

 

 

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。