子どもに響かない生徒指導のやり方

教育相談 子どもとの関わり

意図を手放して寄り添うことがスタートライン

生徒指導をするとき、
心がけていることがあります。

それは、決して

「あーしなさい、こーしなさい」

と言わないことです。

アドバイスはしません


ただ問いかける。

子どもたちに「しつもん」を届けます。

 

たとえば

「お友だちに
 悲しい思いをさせないために
 できることは何だろう?」

こんな問いかけをしてみます。

 

期待する答えなどありません。

この子はどんな言葉を紡ぎ出すだろう?

そこに興味を集中し、ただただ言葉を待ちます。

 

意図ある詰問は「やったフリ」の生徒指導を生む

「こういう時はどうすべきですか」

「これからはどうしますか?」

は意図のある問いです。

 

これは誘導です。

 

先生に叱られている。

親に叱られている。

 

そういう状態から逃げ出したくて、
「正解」を答えようとします。

大人の「意図」を察知して、
大人の満足する「正解」を答えるのです。

 

こういうやり方が
一番子どもたちの心には響きません。

 

大人の自己満足のための指導ならば、
それは「やったフリ」の生徒指導なのです。

 

だれのために話を聴くのだろう?

こちらの意図通りの答え
返ってきたとき、
大人は安心します

一方、
自分の意図した答えでなかったとき、
大人はジャッジを下します。

 

「それは違うわ。こうすべきよ」

「残念だわ。何もわかってないのね」

 

つまりこれはね、
大人のための問いなのです

決して
この子のための問いではない
のですね。

 

そして、
価値観を押し付ければ
押し付けるほど
子どもたちは心を閉ざします。

 

期待する答えに誘導してしまうことは、
案外多いのではないでしょうか。


ホントはね、
子供の心に寄り添って
子供の言葉を引き出すような
問いかけが必要なのです。

「いつだって私は、
 あなたの言葉を聞く
 準備ができていますよ」

と言う態度を示す。

心を開いてじっくりと寄り添う。

ただそれだけ。

心と心でつながった関係性を育てたいものですね。

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

  子どもとの関係性を深めるためにできることは何だろう?

 

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くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」として人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・2018年~2019年 100人のボランティアスタッフをマネジメントして『子育て万博』を主催。

・2021年~2024年 パリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフのマネジメントを担当。

・経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムCrewDocks®︎を開発。企業研修など精力的に活動中。