この先生、困ったなぁと感じたら…

困った先生

ある先生からいただいたメッセージ

私のクラスに、毎朝昇降口まで来るものの教室に入れない子がいます。

学校としては別室登校を認めないルールです。

学年主任の先生は「教室へ入らないなら学校にあなたの居場所はない」と言います。

説得して「明日は教室に入る」と言わせ、それでもやはり次の日も足が止まってしまう。

そんな子に「約束破るのか?嘘つき」と罵声を浴びせたりもします。

 

私は学校のルールを変えることができず、学年主任に逆らうこともできませんでした。

 

ドキドキしながら登校したんだよね。

あなたが毎日時間割を見て道具を揃えて持ってきてるの知ってるよ

そう伝えることしかできません。

 

学年主任の先生は、たまにその子を泣かせて「指導しといたから」と言います。

後は丸投げで、「担任が空き時間その子と一緒にいろ」と言います。

 

その子と過ごす時間は私にとってかけがえのないものです。

でも、毎日空き時間が無いのは物理的に辛いです。

 

管理職も「(その学年主任の先生は)指導力があるから」という立場をとるので誰に相談すればよいのかも分かりません。



先日は、学級会議で子どもが「朝自習タイムを潰して毎日お楽しみ会がしたい」と言いました。

私は、今のクラスで残り少ない三学期、そんな声が出てくれたことが実は嬉しかったんです。

もちろん朝自習は潰せないので、「学活の時間が余ったら簡単なゲームでもしよう」ということにしました。


学年主任の先生から学級会議の様子を聞かれ、笑い話として報告しました。

すると、「は?それ誰?勉強したくないんだろうね、そういうわがままを言わせちゃダメなんだよ」と一蹴されてしまいました。

 

今、感じていることを大切にする

いろんな先生がいますね。

心から子どもたちを愛し、精一杯志を形にしている先生もいます。

 

一方で、昭和の時代のままの先生もいます。

子どもたちを管理することを指導だと考えている先生です。

 

「正しい」「正しくない」と、議論するつもりはありません。

子どもの力を信じている僕とは真逆の在り方であることは確かです。

で、そういう先生はまだまだたくさんいるのも事実です。

 

ですが、僕はそういう先生を変えようなどとは思っていないのです。

変えられるのはいつだって自分だけだからです。

 

その学年主任の先生を変えられるかって言うとね、これ変えられないよ。

戦ったら疲れちゃうよ。

 

それに、学校のルールを変えようと思ったら、自分が『ルールを変えられるところ』まで上がらなきゃダメなんです。

でもね、学年主任になった今、思います。

僕でも変えられるのは、学年内のルールぐらい。

やっぱり学校全体のルールって変えられないことが多い。

 

でね、思うんだ。

『学校のルール』って、初期設定なんです。

イジられないルールだと思った方がいい。

いくら声を大にして、「そんなのおかしい!」って言ったってね、変えられないの。

 

私は学校のルールを変えることができず、学年主任に逆らうこともできませんでした。

ってあるんだけど、それはさ、全部「自分以外」を変えようとしてるんだよね。

変えられのは、いつだって自分だけだよ。

 

あなたの在り方に救われる子がいることの美しさ

その子と過ごす時間の中で、あなたは磨かれていくの。

その子との出会いは、あなたへのギフトなの。

出会いに感謝だね。

 

変えられるのは自分だけだから。

今のところの問題点が、空き時間が少なくなるってことならば、僕はそこ、工夫するかな。

空き時間が少なくてもなんとかなる方法はないだろうかって考えてみる。

 

そう!

それが、自分を変えるということ。

 

 

ドキドキしながら登校したんだよね。

あなたが毎日時間割を見て道具を揃えて持ってきてるの知ってるよ

そう伝えることしかできません。

 

「そう伝えることしかできません」

違うよ、それ。

「そう伝えること」で、その子はどれだけ救われていると思う?

 

それは、あなたにしかできない志事なの!

あなたの言葉に、その子はどれだけ救われているだろう?

 

自分の存在が、だれかを救う。

これほど素晴らしい人生の在り方を僕は知らない。

 

自分を磨くために用意されたギフト

戦う必要なんてないんだよ。

その学年主任の先生の存在もまた、あなたを磨くために存在してくれている貴重な存在なの。

「あぁ、こういう先生にはなりたくないな」って思わせてくれる極端な存在なの。

「出会ってくれてありがとう」だね。

 

そうやって考えたら、目の前で起きてることには感謝しかないんだよね。

だから、自分に問い続けるの。

 

「この問いは、何を伝えるためにやってきたのだろう?」

 

目の前で起こっている問題は、自分を磨くために用意されたギフトなんだ。

 

 

ハッピーな子どもを育てる大人になるためのしつもん

この問いは、何を伝えるためにやってきたのだろう?

 

(「いいね」を押していただき「しつもん」の答えと一緒にシェアしていただけたら幸いです。)

くればやし ひろあき

・株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

・フォロワー10万人の教育系TikTokクリエイター「くれちゃん先生」としても活躍中。人間関係や教育についての動画を配信

・1978年、愛知県生まれ。16年間公立中学校の教員として3,000人以上の子どもたちを指導。名古屋市内で最も荒れた中学校で生徒指導の責任者を務め、その後、文部科学省から上海に派遣され、当時世界最大の日本人学校であった上海日本人学校の生徒指導部長を務める。

・互いの「ものの見方や感じ方の違い」を理解し合うことで、他者に寛容な社会を実現したいと願うようになり、2017年独立。

・独立後は、教員時代の経験を活かし、全国の幼稚園や保育園、学校などで保護者向け講演や教職員研修を行う。2018年・2019年には、100人のボランティアスタッフを束ね『子育て万博』を主催。今年10月にパリコレクションのキッズ部門を日本に誘致して開催された『Japan Kids Fashion Week2021』において、全体計画及びキッズモデル・ボランティアスタッフ総勢150名のマネジメントを担当。

・2020年11月、「スタッフみんなが、明日も生き生きと来る!」を理念に、株式会社ミナクル組織研究所を設立。経営者、教職員、スポーツ指導者など、組織のトップや人を指導する立場の人たちから依頼を受け、人間関係づくりやチームづくりに関する講演や企業研修、教職員研修を行っている。経済産業省の事業再構築事業として人材分析システムを開発中。